二期会21
オペラの散歩道 二期会blog
二期会メールマガジン オペラの道草 配信登録

ピックアップ・アーティスト Pick-up Artist

ピックアップアーティスト トップページ

Favorite | 千穂のお気に入り

お吉のお屋敷

下田に行ったときに、偶然目立った古い建物に目がとまり、入ってみたら、そこは、あのオペラ『黒船』のペリーさんと恋に落ちたお吉(おきち)さんが晩年すごした家でした。 晩年の彼女は世間から阻害され、孤独な日々を送ったと、家をいまでも大切に保存している方から聞きました。私は夏は、ほぼ毎日浴衣で過ごすので、この日も浴衣で下田に行きました。

菜園の仲間たち

最近夢中になっている家庭菜園です。奥はトマト(桃多郎、とルイ40)手前は枝豆です。草花も大好きですが、野菜を植えようとおもったきっかけは、毎日食べているトマトやきゅうりが一体どんな風に実に変身するのかを見てみたかったからです。そして、イタリアの野菜は昔は虫がいて形は悪くても、農薬を最小限に使っているところが多かったのですが、今は、イタリアも日本と同じように野菜が薬づけになっている現状を再認識し、農薬を使わない野菜を育ててみたくなったのです。まだはじめたばかりですが、農家の方々の大変さは想像を超えますね。

枝豆の赤ちゃんです。この写真からすでに10日たった今は、もっと大きくなっています。収穫できたら仲間と一緒に収穫祭で、ビールのお供にと楽しみにしています。枝豆の葉は、フェルトのようにふかふかしていて、防水加工が抜群なんです。まん丸とした雨水をのせた葉っぱは、ほんとうにかわいらしいです。葉の生え方の向きも愉快で、太陽に向かってみんなが万歳しているように、地面に直角にのびています。ユニークです。

桃太郎くん。日本で人気の桃太郎は、枝も太く、頼もしいです。トマトの原産は南米で、オリジナルのトマトはとても小さいものでしたが、この桃太郎は名前の通り、どっしりとしています。知らなかったのですが、トマトのあの青臭い香りは、実からだけでなく、葉っぱや茎からもぷんぷん香ります。夏の太陽とこの青臭いトマトの香りは、ほとんど中毒になっていて、朝起きたらまず、この香りで深呼吸します。幸せなひと時です。

ルイ40くん。桃太郎よりはすこし小さいルイ。小学校の音楽室にあったベルがたくさんついている楽器を思い出します。思わず、鳴らしたくなります。ルイのそばに植えてあるのはバジリコ(バジル)です。トマトと大変相性がいいのは、イタリア料理のお皿の上だけでなく、土の中でも、トマトとバジルは助け合うのです。バジルの香りがトマトを害虫から守ってくれるのだそうです。今回、菜園を始めたことでもうひとつ感動したのが、害虫や、受粉のこと。害をもたらす虫や病気のことを知らないと、うまく育てられないので、ついつい小さな虫にも目がいき、その性質も知るようになります。駆除するのは大変ですが、それもたのしい作業のひとつです。そして、黄色い花をつけたトマトの重要なともだちは、蜂です。蜂たちがいそがしそうに花から花へ飛び回ります。彼らの大切な仕事を見守り、感謝します。彼らがいないとトマトはトマトになれないのですからね。

きゅうりくん。まぶしい黄色の花は、遠くからもすぐわかります。きゅうりのあかちゃんはやはりきゅうでした。(笑)全てがそのまま小さくなっただけで、とげとげもしっかりとついていて、さわると痛いくらいです。トマトと違って、枝豆やきゅうりは水分をたくさんもらってあのおいしい実に成ります。トマトは水を極力少なめにすることで、自らの力を最大限に発揮し、甘くなるそうです。こういう話も知ると感動して、わたしは鳥肌がたちます。自然界からの教えは無限ですね。きゅうりのつるもかわいいです。半日見ないだけで、つるは、しっかりと次の目的地にむかって手を伸ばしています。どんなものにも必死でまきつきます。その力の強さは、人間に置き換えたらどのくらいなのだろうと、想像しました。人間にもいますよね、どんな高いビルにも登ってしまう人。あの人たちはきゅうりのようだなあと。。。(変なたとえですみません・・・)

わたしのCanvas

この絵は今年の2月に行われた『ヴァレンタイン・コンサート』のプログラムに使われた絵です。音楽は音の組み合わせであり、言葉の刺繍であり、想いの彫刻です。ひとつひとつの音符には、作曲家の深い想いと愛が詰まっています。それが名曲であり、後世に伝えていきたい作品だとおもいます。愛のない演奏なんて、やはり価値がないなあ。。。とつくづくおもいます。イタリアに行ったばかりのころ、聞いたこんな言葉がいまでも忘れられません。『私は歌うとき、神様のおそばにいれるような気がする』邪心のない心でいるのはとても難しい。だから、余計にあこがれます。この憧れを常にもって、歌って生きたいと。。。そんな思いでこの絵を描きました。

この絵は兄弟の天使が自然の中で音楽と戯れる姿を描いたものです。私たちは演奏をしたり、聴いたりするときは、みんな子供のように、≪今≫を夢中に過ごすのがいいと思うからです。私が今まで、国籍や、身分のちがう人たちとも仲良くやってこられたのは、音楽の持つ不思議な力のおかげです。なにも身にまとっていない天使たちは、私たちのはだかんぼうの心を描きたかったからです。動物も植物もみんなはだかんぼうで、生きています。せめて、音楽と接するときは、わたしたちものびやかな気持ちで、重い衣を脱ぎ捨てたいですね。

このページのトップへ

  • ピックアップアーティスト
  • 二期会アーティスト検索
  • 声楽を学びたい方へ
  • CD・書籍販売
  • 企画コンサートのご提案