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――『セルセ』出演おめでとうございます。
菅原・堺: ありがとうございます!
――エルヴィーロはどのような人物でしょうか?
菅原: エルヴィーロは王弟アルサメーネの従者です。自由奔放な振る舞いで、おどけたり、焦ったりと世話しなく動きます。
堺: このオペラの中でとりわけ喜劇的な要素が強い存在のように感じています。キャラクターとしては『魔笛』のパパゲーノのようなお調子者で怠け者、でもどこか憎めないような人間性を持っていると思います。
菅原: アルサメーネの手紙を騙しとられてしまったり、アマストレの自刃を止めたりと、エルヴィーロが登場するとストーリーの何かが動き出します。
菅原洋平
――『セルセ』をコミカルにしている重要人物なのですね!どのような歌を歌うのでしょうか?
菅原: エルヴィーロにはダ・カーポ アリアがありませんが、第2幕に歌う「Del mio caro bacco amabile」があります。
堺: 「水は憂鬱になるだけだけど、ワインなら天まで登るような気持ちになるんだ!」という感じで。
菅原: 落ち込んでいる雰囲気の中で、気持ちを励まそうと酒の神バッカスを賛美し歌いだすんです。
堺: 短い曲ではあるのですが、軽快でかっこ良い曲調です。
『セルセ』の登場人物は、恋する気持ちや、恋の悩みを歌っていることが多いと思うのですが、エルヴィーロだけ「俺はお酒が好きなんだ〜!」と歌っているという、そのギャップが好きで、そんなかっこ良い音楽とギャップを楽しんでいただきたいです。
堺 裕馬
菅原: 短いアリアですが、その中に、彼の人間性が込められてると思います。欲望とは生きる原動力である、と訴えかけるような旋律が、オーケストラとのユニゾンに表れています。
『セルセ』の全アリアの中で、一曲を通して歌手とオーケストラがユニゾンで演奏するのは珍しく、エルヴィーロのアリアにはそれが顕著に表れており、音の進行にユーモアが描き出されています。
――二人は今回が初顔合わせと聞きました。稽古場での印象は、いかがですか?
菅原: 堺 裕馬さんはいつも周りを和ませる雰囲気をお持ちで、柔らかな笑顔が魅力的です。
役のことなどでちょっとした相談をしても快く答えてくれて、頼れる存在です(笑)
声には優しさがあって、その中には知的さと誠実さが溢れている、素敵なバリトンです!
堺: 菅原さんのことは、実はこうしてお会いする前からSNS等ではお見かけしていて、あるとき菅原さんが「しばんばん」という犬のキャラクターが大好きとおっしゃっているのを見かけて、実は僕も以前「しばんばん」の手帳を使っていたことがあったので勝手に親近感を感じていました(笑)
お会いしてからも色々と役のことで相談する機会も多く、組は違いますが二人で一緒に魅力的なエルヴィーロという役を演じていきたいです。
――二人協力して作り上げられているようすがとても印象的です。それでは最後にお客様にメッセージを
菅原: エルヴィーロは普段チャレンジしないタイプの、いわゆる三枚目の役ですが、今回は自分の新たな可能性を切り開いていこうと思います。ブッフォなキャラクターに難しさもありますが、向き合うほどに変化が感じられて楽しくもあります。エルヴィーロは物語の中心にはおりませんが、料理のスパイスの様にちょっとしたアクセントとして彩ります。そのフワッとした香りを味わって頂けたら幸いです。
ご来場お待ちしております!
堺: 今回が自分にとって二期会のオペラデビューということで、出演が決まってからずっとワクワクしております。このワクワクの気持ちをそのままに、公演までエルヴィーロという役に命を吹き込んでいきたいです。
皆様のご来場心よりお待ちしております。
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▼『セルセ』公演情報ページはこちら
・二期会創立70周年記念公演 二期会ニューウェーブ・オペラ劇場2021年5月公演 G.F.ヘンデル『セルセ』 - 東京二期会
2021年5月22日(土)17:00、23日(日)14:00 めぐろパーシモンホール 大ホール
指揮:鈴木秀美/演出:中村 蓉/管弦楽:ニューウェーブ・バロック・オーケストラ・トウキョウ
●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!! |