東京二期会2018年7月公演 ウェーバー『魔弾の射手』は、オーケストラの演奏会で良く取り上げられる序曲と、「狩人の合唱」が特に有名ですが、意外にその筋や、登場人物は知られていないのではないでしょうか。
カール・マリア・フォン・ウェーバー(1786-1826)
本公演に向けて、まずは、物語の主な背景、登場人物をご紹介いたします。
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オペラの舞台は1618年から勃発した三十年戦争終結後のボヘミアの森。(当時のボヘミアはドイツの領内)
タイトルの「魔弾」は、百発百中の魔力を秘めた銃弾のこと。この「魔弾」は6発までは自らの狙ったとおりに命中しますが、7発目は悪魔ザミエルの思うがままとなってしまいます。
続いては、登場人物をご紹介。
【登場人物相関図】
オットカール(バリトン)・・・ボヘミア侯爵として領内を統治している
クーノー(バス)・・・侯爵領の森林保護管。アガーテの父親。マックスにアガーテと結婚するためには、御前試合での優勝が必要とプレッシャーをかける。
アガーテ(ソプラノ)・・・クーノーの娘でマックスとは恋人。マックスのただならぬ様子に不安を抱いている。
エンヒェン(ソプラノ)・・・アガーテの親戚の若い娘。不安がるアガーテを慰める。
カスパール(バス)・・・若い猟師。ザミエルに魂を売り渡しており、自らの身代わりとしてマックスを生贄に捧げようとしている。
マックス(テノール)・・・アガーテの恋人で、若き射撃の名手だが、射撃大会を前にスランプに陥っている。大会に優勝しアガーテと結婚するため、魔弾の鋳造を決意し、真夜中の狼谷へ向かう。
隠者(バス)・・・人々の尊敬を受ける修行者。アガーテにお守りの白いバラを渡す。
キリアン(バリトン)・・・裕福な農夫。射撃大会の予備試合で優勝、マックスをからかう。
ザミエル(セリフ役)・・・悪魔。魔弾の生贄はマックスとカスパール、二人のうちのどちらかになると告げる。
今回の二期会公演では、多くのシーンに悪魔ザミエルが登場し、人々の運命を翻弄していきます。
明るい農村の風景と、対照的におどろおどろしい狼谷の対比が鮮やかに描かれ、ロマン派オペラの金字塔として名高い当作品。ドイツでは同じくジングシュピールの『魔笛』とも並びうる人気作です!
今後も知らざれる魔弾の世界をご案内いたします。
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▼『魔弾の射手』公演情報ページはこちら
・《ハンブルグ州立歌劇場との共同制作》 C.M.v.ウェーバー『魔弾の射手』 - 東京二期会オペラ劇場
指揮:アレホ・ペレス、演出:ペーター・コンヴィチュニー、管弦楽:読売日本交響楽団
2018年7月18日(水)18:30、19日(木)14:00、21日(土)14:00、22日(日)14:00 東京文化会館大ホール
●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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