今、ヨーロッパで活躍する若手演出家のひとり 菅尾 友が、二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『ジューリオ・チェーザレ』で二期会初登場!
アメリカ、ヨーロッパで育ち、子どもの頃からヴァイオリンを演奏しており、ミシガン州選抜オケのコンサートマスターを務めたことも。
ICU国際基督教大学在学中NINAGAWA CAMPANYに参加し蜷川幸雄のもと演出スタッフとして活動。
2008年にはベルリン・コミッシェ・オパーの演出スタッフとなり、その後ケルン、ベルリン、ルツェルン、チューリヒなど既に欧州で数々の本演出を手がけ、本年も二期会『ジューリオ・チェーザレ』の後に、10月プラハにて『ノルマ』、11月日生劇場『ドン・ジョヴァンニ』の演出が予定されるなど多忙を極めています。
2年前の「文藝春秋」の特集“人材はここにいる - 大手メディアと識者が選んだ108人(10年後の日本を担う逸材)”にも選ばれるなど、今、国内外で高い注目と期待を集めている演出家です。
今回の『ジューリオ・チェーザレ』がデビュー公演となるキャストが多く、稽古場ではフレッシュな感性が共鳴しあって、とてもエネルギッシュな空気に満ち溢れています。
立ち稽古初日、演出コンセプトの説明にキャストたちの真剣な表情。
稽古は順調のようですが、はたしてどのような舞台になるのでしょうか。本人に伺いました。
――今回の舞台で注目していただきたい点は?
このオペラは、ローマとエジプトという壮大な歴史を背景として、ジュリアス・シーザー*とクレオパトラの"ボーイ・ミーツ・ガール"物語、クレオパトラとプトレマイオス*が国王の座を争う兄弟喧嘩、シーザーのライバルであるポンペイウスの妻子(コルネリアとセクストゥス*)による復讐の企て等が描かれています。ヘンデルの楽譜には登場人物それぞれの思惑の交錯が非常に詳細に、時にコミカルに、時にシリアスに記されていて、このキャラクターごとの強い思いをいかにビビッドに視覚化するか、ということに今回の上演のポイントがあります。
“台本通り”に古代エジプト建築をモチーフとした(効果抜群の!!)美術をはじめ、美しく楽しいビジュアルにもぜひ注目してください。
現代を生きる私たちにストーリー&人間関係がリアルな感覚として伝わってくるような舞台を目指して、バロック音楽のエキスパートでいらっしゃる鈴木秀美マエストロと、素晴らしい出演者・スタッフの皆さんと相談しながら準備を進めています。
――お客様にメッセージを
オペラ歌手がアリアを歌うとき、舞台上の時間は止まりません!!!
いま、このチームだからこそ実現可能、というエネルギッシュでダイナミックな舞台が出来上がりつつありますので、見逃さないでください!
実際はもっと映画やアニメーション(!)の技法をオペラの舞台に活かすべく詳しく語ってくれました。
注目の演出家が現代によみがえらせるヘンデル・オペラの金字塔にご期待下さい。
*…メッセージ文中の固有名詞(右が今回の公演に対応)
・ジュリアス・シーザー → ジューリオ・チェーザレ
・プトレマイオス → トロメーオ
・セクストゥス → セスト
▼公演詳細ページはこちら
・2015年5月公演 二期会ニューウェブオペラ劇場 G.F.ヘンデル『ジューリオ・チェーザレ』 - 東京二期会
●お問合せ・ご予約
・二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金10:00~18:00/土10:00~15:00/日祝・休)
※A席と学生席は両日とも予定販売数を終了しました。
また、S席も残席が少なくなってきております。良い席お早目に!