10月は、びわ湖ホール『リゴレット』に行こう!

沼尻竜典芸術監督が優れた作品を厳選し、制作・上演する、びわ湖ホール「沼尻竜典オペラセレクション」。
今月はヴェルディ中期の名作、歌劇『リゴレット』を上演します。
指揮にはリューベックの歌劇場音楽総監督として国際的に活躍する沼尻竜典さん。「ヴェルディの魅力は簡単に見えて難しいが、最後は引き込まれてゆく。シンプルイズベストの魅力を表現したい」と意欲を語り、演出の田尾下 哲さんも「読み替えせず、楽譜の視覚化をめざします」とのこと。
このオペラの王道ともいえるスタンダードな作品を、最高の布陣で創りあげてくれることでしょう。
さて今回はリゴレットの娘で悲劇のヒロインジルダ役で国内本格デビューする、ソプラノの森谷真理をご紹介しましょう。

201410_numajiri_ryusuke.jpg ●マエストロからのメッセージ
びわ湖ホール「リゴレット」のジルダ役で本格的な日本デビューを飾る森谷さんは、オーストリアのリンツ歌劇場でも同役を歌い、絶賛されました。
私の桐朋学園での元教え子が、リンツ歌劇場のオーケストラ団員で、「本当にすごい日本人ソプラノがいるんです~」と森谷さんを紹介してくれたのが、今回の出演のきっかけとなりました。
稽古場で皆の度肝を抜いたのが、彼女の高音域の素晴らしさ。単に良く出るというだけではなくチャーミングな音色があり、ピアニッシモでのコントロールも絶妙。ヴェルディのソプラノのアリアの最後によくある、細かい音符を散りばめた難しいパッセージも並の歌手ならは声を出すだけでも精一杯なのに、森谷さんが歌うと何かそこに感情の襞のようなものがスっと浮き上がってくる。
ヨーロッパにはジルダを歌いたい歌手が山のようにいる中で、日本人の彼女が選ばれた理由がよくわかります。
今回はリゴレット役の牧野さんや、マントヴァ公役のジョン・健・ヌッツォさんなど、日本で考え得る最高の共演者を得て、素敵な日本デビューとなることでしょう。 
      ――沼尻竜典
  
201410_moriya_mari.jpg ●森谷真理(もりや まり・ソプラノ) 
ドラマティックコロラトゥーラソプラノ。武蔵野音楽大学、同大学院修了後、ニューヨーク・マネス音楽院でプロフッェショナル・スタディを修了。
国際コンクールで受賞歴多数。バロックから現代音楽まで他に類を見ない幅広いレパートリーを持ち、ニューヨークのメトロポリタン・オペラを始め、欧米の劇場で活躍中。小山ふるさと大使。オーストリア在住。二期会会員。
オーストリー在住の森谷は、ニューヨークのメトロポリタン・オペラでJ.レヴァイン指揮『魔笛』夜の女王に抜擢されセンセーショナルなデビュー。ウィーン・フォルクスオーパー、スコティッシュ・オペラ等欧米の主要歌劇場で活躍していいます。

益々の活躍にご注目ください。
■■■ 公演情報 ■■■
沼尻竜典オペラセレクション
G.ヴェルディ作曲 歌劇『リゴレット』全3幕
イタリア語上演・日本語字幕付
日時:2014年10月12日(日) 14:00開演
会場:滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホール 大ホール
▼びわ湖ホール『リゴレット』の詳細はこちらから
沼尻竜典オペラセレクション ヴェルディ作曲 歌劇『リゴレット』(全3幕) イタリア語上演・日本語字幕付 - 滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール

*次回は初日組をご紹介する予定です。
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