昨夏開催の「二期会ゴールデンコンサートin津田ホールVol.33加納悦子」が、NHK-FMラジオ「ベストオブクラシック」で再放送されます。
◆◆放送情報◆◆
ベストオブクラシック・セレクション
-加納悦子 メゾ・ソプラノ リサイタル-
放送局:NHK-FMラジオ
放送日時:2012年10月23日(火) 19:30~21:10
(2011年7月16日(土)津田ホールにて収録)
▼番組内容詳細は放送局のホームページをご覧ください
・ベストオブクラシック・セレクション -加納悦子 メゾ・ソプラノ リサイタル- - NHK番組表
このリサイタルについて当時、ミリオンセラー作家の樋口裕一さんが氏のブログにて感想をお書きくださっています。
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7月16日、津田ホールで加納悦子のメゾソプラノ・リサイタルを聴いた。二期会ゴールデンコンサートin津田ホールの第33回のコンサートにあたる。ピアノ伴奏は長尾洋史。曲目は、ベートーヴェンの「アデライーデ」に始まり、ハイドン、メンデルスゾーン、ベルク、シェーンベルクに至るドイツ歌曲が中心。
一言でいって、素晴らしかった。
「アデライーデ」の最初の一声を発した途端、会場の空気が一変したのを感じた。
しっかりとした強い声。音程もいい。歌い回しも見事で、細かい処理にも神経が行き届いている。そして何よりも、声による演技力が素晴らしい。第二部では、「ヴォツェック」のマリーの歌が演奏されたが、品が悪く、人生に不満を持った女マリーが声の力で現れた。キャバレーソングでは、色気にあふれた女性が現れ、メンデルスゾーン(「新しい恋」と、アンコール「歌の翼に」)では、格調高く気品にあふれた姿が現れる。大向こうをうならせるというよりは、しっかりとした歌でしみじみと味わいを聴かせてくれる。まさに、ドイツリートにふさわしい歌唱。
私は、とりわけベルクの初期の歌曲に惹かれた。ずっと昔、レコード(誰の演奏だったのかよく思い出せない)で聴いていた曲だったが、初々しい抒情と鮮烈な音に酔った。長尾洋史のピアノも美しい。後半の初めにベルクのピアノソナタ作品1が演奏されたが、これも素晴らしかった。情緒を排して音の世界をダイナミックに構築しているように見えて、その音の積み重ねの中に抒情が見えてくる。これがベルクの醍醐味だと思った。
それにしても、日本人にこれほどリートを歌える人がいるというのは、驚異だと思った。加納さんのリートは初めて聴いたが、もっと演奏してほしいものだ。
(2011年7月16日)
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そして今秋、加納悦子のリサイタルがオール・モーツァルト・プログラムで津田ホールに帰って参ります!感動を呼ぶ、加納の生演奏をお聴きいただけるチャンス。是非ご来場ください!
■■リサイタル情報■■
WILPFコンサート2012 加納悦子メゾ・ソプラノ リサイタル
「今まさに円熟の時を迎えた加納悦子が歌う、モーツァルトの珠玉の歌曲!」出演:加納悦子(メゾソプラノ)、松川 儒(ピアノ)、笹崎 譲(マンドリン)
日時:2012年11月10日(土) 14:00開演
会場:津田ホール(JR千駄ヶ谷駅前、地下鉄大江戸線国立競技場駅A4出口前)
料金:全席自由 5,000円
お申込み・お問い合わせ:
・二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金10:00~18:00・土10:00~15:00)
主催:婦人国際平和自由連盟(WILPF)日本支部