〈衣裳をつけろ!〉主演・片寄純也が語る7月公演『パリアッチ(道化師)』への想い

世界的にも貴重な、輝かしいスピントの声を持つテノール片寄純也。
この7月、東京二期会オペラ劇場公演『パリアッチ(道化師)』カニオ役に挑みます。
カルーソー、デル=モナコ、ドミンゴらの名唱に彩られたイタリア・オペラの決定版ともいえるテノールのレパートリー。
片寄の当たり役になることは必至。これを聴き逃す手はありません!
片寄にカニオにかける想いをうかがいました。
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katayose_junya.jpg ――満を持してのカニオ役ですね。
 
数年前にコンサートでアリア〈衣裳をつけろ〉を歌ったことはありますが、全幕は初めてです。譜読みを始めて思ったのはアリアも大変ですが、後半が最大に難しいのではないかと思います。ネッダに注ぎ続けた愛が裏切られ踏み躙られたことで嫉妬に狂い彼女を殺してしまうのですが、やはり、人を殺すというのは物凄いことですよね。

――片寄さんからみて、カニオとはどんな役だとお考えですか?
カニオはかなり直情的な人だと思います。特に怒りのエネルギーは凄まじいものがあります。なので演技するにあたり興奮して熱くなり過ぎて自分を見失なうことがないようしなければと思っています。どこかに冷静な部分を持ってのぞめたらと思います。とはいっても本番は力が入ってしまうかもしれません(笑)

――ドラマの鍵となるような印象深いフレーズ(台詞)を教えてください。
興味深いのは、1幕第4景でネッダがシルヴィオに言う「A stanotte e per sempre tua sarò.」(今夜ね、そしたら永遠にあなたのものになるわ)ですね。
2幕で劇中劇のコメディを演じるシーンでも、ネッダ扮するコロンビーナがアルレッキーノに同じ言葉を言います。カニオはこの言葉を聞いてしまうことで、これが現実なのか芝居なのかが分からなくなって混乱していくのです。

――最後に舞台にかける想いを一言お願いします。
その昔、マリオ・デル・モナコが得意としていた役柄で、彼はまるでトランペットのような声で歌っていたと聞いています。それにおよぶかどうかはわかりませんが、一生懸命、挑戦したいと思います。ぜひいらしてください!。

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▼公演詳細はこちらをご覧ください
2012年7月公演『カヴァレリア・ルスティカーナ』『パリアッチ(道化師)』 - 東京二期会オペラ劇場

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