2月8日(日)17:35から東京文化会館での初通し稽古が行われた。
アッレマンティのきびきびした音楽と宮本亜門の舞台はベクトルが完全に一致している。
舞台の奥には市松模様がデザインされているが、状況により変化する。宮本亜門演出の特色でもあるが、旧態然の玄人喉自慢的なつったったままの歌唱場面は一瞬だにない。ドラマと動き、人間の心理と葛藤は見事に視覚化されている。
もう1つの見所は2幕1場と2場の転換場面だ。この転換は舞台監督の腕の見せ所でもある。緞帳は下りずに、また、音楽も途切れず、フローラの宴会場面に一瞬の間に変化する。
我が国のイタリアオペラ上演史に残る名舞台が最終的な完成段階に入った。(N.Y)
『ラ・トラヴィアータ(椿姫)』公演詳細ページ −東京二期会