愛媛県八幡浜市出身。
東京藝術大学卒業、同大学大学院博士課程修了。論文「オペラの日本語訳詞、その方法論」にて学術(音楽)博士号を取得。
2003年A.プレヴィン『欲望という名の電車』スタンリーで一躍脚光を浴び、翌年、宮本亞門演出の二期会『ドン・ジョヴァンニ』タイトルロールで絶賛を博す。06年二期会『コジ・ファン・トゥッテ』(宮本亞門演出)グリエルモで出演、公演は文化庁芸術祭大賞を受賞した。07年日生劇場 音楽ドラマ「チャイコフスキー」にタイトルロールとして出演。淡路恵子や長谷川初範といったベテラン俳優とともに極めて完成度の高い演技を披露し、表現者としての一層の幅と深みを加えた。10年にはびわ湖ホール・神奈川県民ホール共同制作『ラ・ボエーム』マルチェッロ、新国立劇場『鹿鳴館』(三島由紀夫原作/池辺晋一郎作曲、世界初演)清原永之輔、日生劇場『オルフェオとエウリディーチェ』オルフェオ、11年二期会『ドン・ジョヴァンニ』に再び主演。12年日生劇場50周年記念『メデア』(A.ライマン作曲、日本初演)イアソン、13年二期会『こうもり』(白井晃演出)ファルケ、新国立劇場『夜叉ケ池』(世界初演)学円、日生劇場『リア』(日本初演)オルバニー公、14年二期会『チャールダーシュの女王』フェリ・バーチを好演。15年神奈川県民ホール40周年記念『金閣寺』(黛敏郎作曲)溝口では、感性に満ちた演唱で高い評価を得た。さらに、あいちトリエンナーレ及び、iichikoグランシアタ・神奈川県民ホール『魔笛』パパゲーノ等話題の公演に出演。19年2月二期会『金閣寺』(宮本亞門演出、フランス国立ラン歌劇場との共同制作)溝口で再び主演。続けて、神奈川県民ホール みんなで楽しむオペラ『ヘンゼルとグレーテル』では、パパ役で出演すると共に、構成・訳詞・台本も担った。20年二期会『メリー・ウィドー』ダニロで主演。
コンサートにおいても、古典から現代作品、邦人作品までそのレパートリーは幅広く、東京交響楽団、読売日響、東京都交響楽団、日本フィル等と共演を重ね、指揮者からの信頼も厚い。
NHK「らららクラシック」、テレビ朝日「題名のない音楽会21」、日本テレビ「深夜の音楽会」、NHK-FM「名曲リサイタル」等メディアにも多数出演。
演奏のみならず、作詞、訳詞、執筆、企画、演出等でも多彩な才能を発揮。台本を手掛けた新作・世界初演 福島─Fukushima─復興・復活オペラプロジェクトオペラ『白虎』は第11 回佐川吉男音楽賞を受賞。著作に《樹形図》《職業 宮本益光》、歌曲集《私の歌》、女声合唱曲集《林檎歌伝-5つの花言葉-」等多数。CD《碧のイタリア歌曲》《うたうたう 信長貴富歌曲集》《"白鳥の歌"四題〜シューベルト、ブラームス、ヴォルフ、マーラー》リリース。
また、MOZART SINGERS JAPANを主宰、CD《コジ・ファン・トゥッテ》《ドン・ジョヴァンニ》《バスティアンとバスティエンヌ/聖墓の音楽》の他、21年10月には《フィガロの結婚》をリリース予定。
05年テレビ愛媛賞25、09年度よんでん芸術文化賞芸術文化奨励賞受賞。
桐朋学園大学准教授、聖徳大学客員准教授、東京藝術大学講師
二期会会員
(2021年8月現在)
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