深々とした円熟の歌唱で魅了する国際派メゾソプラノ
千葉県出身。東京芸術大学、同大学院修了。ドイツ・ケルン国立音楽大学を首席で卒業。
大学院在学中、二期会『リゴレット』でデビューしたのに続き、『カルメン』タイトル・ロールで喝采を浴びる。留学後はゲルゼンキルヒェン歌劇場に客演したのを皮切りに、以後ブラウンシュヴァイク国立歌劇場、オルテンブルク国立歌劇場、シュレースヴィッヒ・ホルシュタイン州立フレンスブルク歌劇場等でいずれも第一メゾソプラノ歌手として専属契約。ヨーロッパにおいてオペラ歌手としてゆるぎない地位を築いた。
レパートリーには『フィガロの結婚』ケルビーノ、マルチェリーナ、『コジ・ファン・トゥッテ』ドラベッラをはじめとして、『サロメ』ヘロディアス、『ナクソス島のアリアドネ』作曲家、『トリスタンとイゾルテ』ブランゲーネ、『タンホイザー』ヴェーヌス等のドイツオペラ、また『リゴレット』マッダレーナ、『ドン・カルロ』エボリ、『仮面舞踏会』ウルリカ、『ファルスタッフ』クイックリー夫人等のイタリアオペラまで幅広く、その数は50を超える。特に日本人として初めて抜擢された『カルメン』タイトル・ロールは大成功を収め、主要なレパートリーの一つとしてたびたび上演されている。多彩で精力的な活躍ぶりは1000回公演達成という快挙にも象徴されよう。
また、日本国内においては、NHK交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、東京交響楽団、東京都交響楽団をはじめ主要オーケストラに度々招かれ、バッハ(「マタイ受難曲」)、モーツァルト(「レクイエム」)、ベートーヴェン(「第九」、「ミサ・ソレムニス」)、ブラームス(「アルト・ラプソディー」)、ヴェルディ(「レクイエム」)、マーラー(「嘆きのうた」、「子供の不思議な角笛」、「大地の歌」、「千人の交響曲」)、ワーグナー(「神々の黄昏」(演奏会形式))等で賞賛されている。特にマーラーは重要なレパートリーのひとつであり、「大地の歌」「亡き子をしのぶ歌」などでも円熟した歌唱を披露している。シューマン二期会会員
(2016年6月現在)
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