聴く者の感銘を誘う傑出した歌唱と存在感で日本が世界に誇るプリマ
岡山県出身。東京音楽大学卒業、同大学研究科修了。ウィーン国立歌劇場宮廷歌手ミリャコヴィッチ女史との出会いを契機に92年渡欧、同年ドイツ・バイエルン州立コーブルク歌劇場に認められ『ドン・カルロ』エリザベッタ役でヨーロッパデビューを果たす。 その後ドイツを中心にヨーロッパ各地でプッチーニ、ヴェルディ作品を中心にタイトル・ロールを歌い、中でも蝶々夫人役は最多な舞台回数となっている。
音楽祭出演で主なものにはウィーン音楽週問「クラング・ボーゲン」、ブダペスト春の音楽週間、リガ(ラトビア)夏の音楽祭、トッレ・デル・ラーゴ(イタリア)プッチー二・フェスティバル等がある。
本格的な日本でのタイトル・ロールデビューは96年東京、大阪での小澤征爾指揮、浅利慶太演出の『蝶々夫人』。02年も同プロダクションで東京、北京で再演を果たす。01年よりびわ湖ホール・ヴェルディシリーズで『アッティラ』『シチリア島のタベの祈り』『十字軍のロンバルディア人』『スティッフェリオ』に出演。東京二期会『エジプトのヘレナ』(日本初演)をはじめ主なレパートリーは『マノン・レスコー』『オテロ』『二人のフォスカリ』『トゥーランドット』『トスカ』『ワルキューレ』ブリュンヒルデ、『タンホイザー』『ナクソ島のアリアドネ』アリアドネ等、常に高い評価を得ている。
2007年4月、15年間のヨーロッパ生活を終え帰国後もオペラやコンサートにおいて目覚ましい活躍を続けている。
09年3月、『トゥーランドット』(びわ湖ホール・神奈川県民ホール共同制作 東京二期会共催)タイトル・ロールに出演し絶賛を浴びた。また09年6月、新国立劇場『修禅寺物語』夜叉王の娘かつら、2010年3月、新国立劇場『神々の黄昏』グートルーネ、。2011年3月『アイーダ』(びわ湖ホール・神奈川県民ホール共同制作 東京二期会共催)にも主演し、2011年東京二期会『トゥーランドット』でも非常に高い評価を得、その活躍は枚挙にいとまがない。近年も2013年11-12月、新国立劇場『ホフマン物語』ジュリエッタに出演、14年には東京二期会とドイツ・フランクフルト歌劇場との提携公演『ドン・カルロ』エリザベッタ、新国立劇場鑑賞教室『蝶々夫人』タイトル・ロール、日生劇場オペラ『アイナダマール』(日本初演)マルガリータ・シルグなど、立て続けに絶賛を博している。2015年11月、新国立劇場『トスカ』(11月23日)では、急遽の出演にも関わらずプロフェッショナルな歌唱と見事な役作りで聴衆を魅了、大喝采を浴びた。2016年9月、東京二期会・ライプツィヒ歌劇場との提携公演『トリスタンとイゾルデ』イゾルデ役で絶賛を博した。演奏会でも「天地創造」等の宗教曲、ヴェルディ、フォーレ、モーツァルト等のレクイエム、「第九」等、活躍を続けている。本来持つ安定した美声は聴衆に温かい音楽を伝え、高度なテクニックと音楽性をもって強靭な声を必要とするキャラクターまでカヴァー出来る稀有な存在として知られている。東京音楽大学教授。二期会会員(2016年9月現在)
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