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11月公演オペレッタ『天国と地獄』~【神々のご紹介シリーズ2】最高の女神ジュノー&その息子マルス

東京二期会オペラ劇場11月公演 オペレッタ『天国と地獄』配役紹介第2弾。
今回は、ジュピターの正妻である母なる神、結婚の神ジュノーと、その間の子で戦いの神マルスをご紹介してまいりましょう。

*     *     *


《ジュノー》
醍醐園佳(11/21・23出演)
――ジュノーは何の神?
ジュピターの姉であり正妻で、神話の中で最高位の女神様。母性と結婚の神様です。
※6月の”June”は、この女神のこと。June Brideは、結婚の神様に祝福されているのです。
――ジュノーの人物(?)像は?
旦那の浮気に年がら年中腹をたてていますが、それにも負けずに、なんだかんだ楽しく生きています。根っから明るい女性。
――公演にむけて意気込みを!
やはり一度は運動会で聞いた事のある音楽を楽しみながら、それぞれの人間模様をお楽しみください!!
▼運動会で誰もが聴いたであろう“フレンチ・カンカン”のご試聴はこちら
三本久美子(11/22・24出演)
――ジュノーは何の神?
ジュピターの妻、神々の女王であり、婚姻、貞淑を司どっています。そのせいか、大変嫉妬深く、ジュピターの浮気にいち早く気が付いては激昂しています。
――ジュノーの人物(?)像は?
浮気者のジュピターにぎゃんぎゃん怒ってばかりいるジュノーですが、それも亭主への深~い愛ゆえ… 怖いばっかりではなく、亭主が大好き!イケメン(鑑賞用)も大好き!楽しい事も大好き! 威厳を持ちつつ、でも明るい奥様像を作っていきたいです。
――公演にむけて意気込みを!
天国、地上、地獄、三世界入り乱れた舞台ですが、出て来る神々の、なんと人間臭い事…神様も必死で生きているんです!
舞台の上で、生命力溢れたジュノーを存分に表現したいと思います。

《マルス》
野村光洋(11/21・23出演)
――マルスは何の神?
ギリシャ神話の軍神、ローマ神話では農耕の神様とも言われています。
――マルスの人物(?)像は?
歌詞や台詞では軍人らしいことは何一つ言っておりません。女性のところに入り浸ってる様な感じです。男神の中では相当男前らしく、軍神だしかっこいい身体だったんだろうなとも思いますが、ギリシャ神話では軍神でありながらヘラクレスにボッコボコにやられてしまうらしいのでちょっと親しみやすい神様なのかなとも感じます。
――公演に向けて意気込みを!
このオペレッタにはとにかくたくさんの神様が出てきます。僕の役は『軍神』なので男らしい勇敢さが歌で表現出来たら良いなと思います。そして、衣装合わせで筋トレを命じられましたので本番までになんとかキレた身体を手に入れられる様に頑張りたいと思います(笑)
的場正剛(11/22・24出演)
――マルスは何の神?
オリュンポス十二神の一柱、軍神マルスです。ジュピターとジュノーの子とされています。
――どんな性格の神様?
戦闘の際には200メートルを超す神の姿からわざわざ人間サイズに変身して戦う熱いヤツです。ただそのせいで、神なのに半神のヘラクレスには叩きのめされ、ただの人間ディオメデスにさえ負けてしまう・・・・・・意気込みはあるけど結果が出ない空回り系神様です。
――公演に向けて意気込みを!
ギリシャ神話のパロディである『天国と地獄』。マルスは神話とは戦場を変え、『恋の戦』での戦いに明け暮れています。
恋も空回りしてしまうのか!? それとも戦場が変われば真価が発揮されるのか!?
マルスが戦い疲れ帰ってくる朝帰りのシーンでご確認下さい。

*     *     *


▼オペレッタ『天国と地獄』公演情報ページはこちら
2019年11月公演 J.オッフェンバック オペレッタ『天国と地獄』 - 東京二期会オペラ劇場

2019年11月21日(木)18:30、22日(金)14:00、23日(土・祝)14:00、24日(日)14:00 日生劇場
指揮:大植英次/演出:鵜山 仁/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人公益財団法人ニッセイ文化振興財団【日生劇場】

●お問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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11月公演オペレッタ『天国と地獄』~【神々のご紹介シリーズ1】世界を牛耳る兄弟神プルート&ジュピター

東京二期会オペラ劇場、次の公演は11月21日(木)より日比谷の日生劇場にて上演致します、オペレッタ『天国と地獄』です。

二期会blogでは公演に向けて、登場人物のご紹介をしてまいりたいと思います。(11/21,23出演/11/22,24出演)
が、人物といってもご存知のとおり、パロディにされるギリシアの神々ばかり・・・


オペレッタ『天国と地獄』人物(神)相関図


まずは、ギリシアの神々の主神であり天空神である「ジュピター」(大川 博/三戸大久)。冥界の神「プルート」(上原正敏/渡邉公威)とは兄弟です。
ジュピターの妻が「ジュノー」(醍醐園佳/三本久美子)。母の神、結婚の神です。二人の間の息子が、戦いの神「マルス」(野村光洋/的場正剛)。
そして、次にご紹介する神様は、ジュピターの子供たちにあたりますが、すべてジュノーとは人間的にいうところの“腹違い”にあたります。伝令の神、俊足の「マーキュリー」(升島唯博、児玉和弘)、酒と豊穣の神「バッカス」(峰 茂樹/志村文彦)、狩猟と純潔の女神「ダイアナ」(小村朋代/廣森 彩)、美の女神「ヴィーナス」(山本美樹/中野瑠璃子)、知恵の女神「ミネルヴァ」(髙品綾野/吉田愼知子)。
一方、「キューピッド」(吉田桃子/熊田アルベルト彩乃)は世界の始まりをつかさどった神様の一人のようなのですが、ここでは、マルスとヴィーナスの愛人関係の間に生まれた愛の神とする説をとりましょう。
そして、この物語の中心にいるのが「オルフェ」(又吉秀樹/山本耕平)と「ユリディス」(愛 もも胡、高橋 維)夫婦。世界文学史上屈指の深い愛で結ばれた夫婦でありながら、オペレッタ『天国と地獄』では、ご存知のとおり、すでに“倦怠期”を迎えています。
ユリディスが堕ちていった冥界には「ジョン・スティクス」(吉田 連/相山潤平)が。かつてボイオーティアの王でありましたが、今やプルートの召使に。
そして、「世論」(押見朋子/塩崎めぐみ)。人々だけでなく神々をも司る強大な存在です。世論の言葉が道徳とされていますが、果たしてそれは真なのか否か・・・

*     *     *


それでは、キャスト自ら演じる役をご紹介します。まず第1回は、主神ジュピター(ゼウス)と、その兄弟で冥界を司るプルート(ハデス)です!

《プルート》
上原正敏(11/21・23出演)
――プルートは何の神?
私プルートは、かの夢の国の喋るネズミの愛犬ではありませんし、手塚治虫先生の鉄腕アトムにも出演していません。ましてや浦沢直樹さんの漫画にも登場しておりません。ただそれらの作品で名前を使っていただいたので、日本の昔の少年たちには一番名前の知られたローマ神話の神様です。担当は冥府(地獄)です。別府(地獄)ではありません。
――プルートの人物(?)像は?
ジュピターと兄弟でありながら、くじ引きで地獄担当になったかわいそうな私。しかし、天国のやつらが恋愛や悪いことをするときのように、体裁を保ったりしなくても良い立場な私の行動と、住処の地獄に、どうも彼らは興味がありそう。では見せてあげよう私のホームグラウンド!Go to hell!
――公演にむけて意気込みを!
SNSの炎上など、正しいことの押し付けと、悪事への異常なほどの追及…現代の社会の風潮は昔からあったようですね。世間の目を気にしている神様(人間)に対し自由なプルート。悪い役は本当に楽しい!正しいとは何?悪いって?おかしな中にちょっとだけ考えさせられるこのオペレッタ!科学は進歩しても人間ってあんまり変わっていないのかも……
渡邉公威(11/22・24出演)
――プルートは何の神?
英語で冥王星のことをPlutoと言いますが、読んで字の如し、冥府(地獄)を司る王です。 天上を司る兄(神話では兄と弟が逆ですが)ジュピターとは対極をなす関係です。
――プルートの人物(?)像は?
地獄の王という黒い威厳を持ちつつも、なんとも人間味溢れる憎まれないキャラクターだと思います。威厳、人間味と言う点で言えば、対極にあるはずのジュピターとは、やはり兄弟だけあり、一心同体の役なのかなあとも思います。
――プルートの観どころ、聴きどころは?
一幕は、オルフェの妻ユリディスに近づくためにアリステという羊飼いとして登場し、ユリディスの死に際して地獄の王プルートに変身するのですが、まずはここがプルートの一つの見所です。またプルートはこの作品でストーリーをどんどん回していく役ですが、最後の地獄のパーティーまで観客の皆様を一人残らずお連れしたいと思っております。お楽しみ下さい!

《ジュピター》
大川 博(11/21・23出演)
――ジュピターは何の神?
ギリシア神話でいう「ゼウス」です。巨神族との戦いで勝利をおさめ、最高神として讃えられますが、無類の女好きで、妻の目を盗んでは数々の女性と関係を持ち、子供が沢山いるという神様です。
――ジュピターの人物(?)像は?
このオペレッタでは神話がパロディとして面白可笑しく書かれています。自分の欲望は抑えられないのに、他の神様達には「素行が悪い!神としての自覚を!」と厳しくあたり、権力を振りかざしてやりたい放題、しまいには神々から革命を起こされますが、それにも懲りずにまた女性のもとへ(笑)ひどい神様ですが、なんともおかしくて憎めない。そんな役だと思っています。
――公演に向けて意気込みを!
今回、二期会オペラで初めての主役を歌わせていただくことになりました!これまで勉強してきたことを発揮して、心から楽しんでいただけるように頑張ります!ぜひ劇場にお越し下さい!!
三戸大久(11/22・24出演)
――ジュピターは何の神?
自分に甘く人に厳しく、自己中で尊敬されたいという願望が強く、世間体を気にして、傲慢で怒りっぽく、わがままで心が屈折していて、猜疑心があり、パワハラモラハラ当たり前、そして女性が大好きで色んな所に子供がいるという・・・・・・人間の欲を全て網羅している、かなり俗っぽい、まあ終わっている神様です。
――ジュピターの人物(?)像は?
ただ、1つだけ良いところをあげるとしたら、一貫して恐妻家。そして「最後は奥さん」という愛妻家なところです。そこがチャーミングでもあり、最後まで憎めない人物(神様)なのかなと思います。
――公演に向けて意気込みを!
二期会で『天国と地獄』のジュピターといえば、立川清登さん、平野忠彦さんと、往年のスター歌手が歌われている役です。光栄な反面、とても身の引き締まる思いです。
ただ、今回は自分と同世代が多いカンパニーなので、とにかく楽しく、ウキウキするような音楽をみんなで創っていきたいと思っております!

*     *     *


▼オペレッタ『天国と地獄』公演情報ページはこちら
2019年11月公演 J.オッフェンバック オペレッタ『天国と地獄』 - 東京二期会オペラ劇場

2019年11月21日(木)18:30、22日(金)14:00、23日(土・祝)14:00、24日(日)14:00 日生劇場
指揮:大植英次/演出:鵜山 仁/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人公益財団法人ニッセイ文化振興財団【日生劇場】

●お問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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復活2年目!~二期会サマーコンサート2017
今年はイタリア・オペラのシャワーをお楽しみください

昨年、渋谷・大和田さくらホールに会場を移し、6年ぶりに復活した「二期会サマーコンサート」。
「データから見た二期会オペラ~最多公演演目は何?」というテーマで二期会オペラの歴史60年を振り返り、上演数の多い演目をピックアップ。そのアリアや重唱をお聴きいただき、大好評を博しました。
今年はさらに出演者も増やし、新入会員をお披露目する「クリスタルコーナー」も含め、二期会主催公演ならではの豪華キャストでお届けします。ピアニストは、歌に寄り添う流麗な音色で魅了する山岸茂人。夏に相応しいイタリア・オペラの名曲の数々をお楽しみください。
司会はテノール大野徹也とソプラノ佐々木典子。当コンサートをご案内いたします。
出演者一同、ご来場をお待ち申し上げております。

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チラシ(PDFファイル)
■■■ 公演情報 ■■■
二期会サマーコンサート2017
イタ・オペ三昧 ~声のシャワー!浴びてみませんか?~

日時: 2017年8月18日(金) 18:30開演(18:00開場)
会場: 渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール
料金: 全席指定 A席¥4,500<残席僅少> B席¥4,000
出演:
(ソプラノ)
 大倉由紀枝、大西ゆか、熊田アルベルト彩乃(※)、小松崎 綾、
 醍醐園佳、福田美樹子(※)、山本美樹、鷲尾麻衣
(メゾソプラノ)
 菅 有実子、小泉詠子、永井和子
(テノール)
 糸賀修平、大澤一彰、前川健生、水船桂太郎、山田精一
(バリトン)
 大沼 徹、上江隼人、黒田 博、小林由樹、野村光洋、原田勇雅
(バス)
 小鉄和広
(ピアノ)
 山岸茂人
   ※…クリスタルコーナー(新入会員)出演者

▼予定プログラム等、演奏会詳細はこちら
二期会サマーコンサート2017 イタ・オペ三昧 ~声のシャワー!浴びてみませんか?~ - 東京二期会
A席は残り僅かとなりました。良い席お急ぎお求めください。
▼ご予約・お問合せは
二期会チケットセンター TEL:03-3796-1831
(月~金:10:00~18:00/土:10:00~15:00/日祝 休)

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11月公演 オペレッタ『ウィーン気質』の愉快な人たち~《2》ウィーンの踊り子と、小国の侯爵

連日、立ち稽古が進められている、11月公演J.シュトラウスII作曲オペレッタ『ウィーン気質』。
公演に向けて、二期会ブログでは当オペレッタの登場人物をご紹介しております。さて、今回は…
      *       *       *
《2》フランツィスカ・カリアリ、ギンデルバッハ侯爵
〈フランツィスカ・カリアリ〉はウィーンの踊り子で、ツェドラウ伯爵の愛人として、伯爵の別荘で暮らしています。
数日の間ツェドラウ伯爵が自分を訪ねてくれないので、「他に好きな女性ができたのでは」と心配しながらも彼を真摯に愛しています。前回ご紹介した伯爵夫人よりは少し若く、“ウィーン気質”の境地に達するにはもう少し、といった女性です。
対する〈ギンデルバッハ侯爵〉はウィーン近くに位置するロイス・シュライツ・グライツ公国の総理大臣。
彼の部下たるツェドラウ伯爵の様子を見にやってきた別荘で、フランツィスカをツェドラウ伯爵の本妻と勘違いしたことで、“人物の取り違いによるドタバタ劇”といえる、このオペレッタの歯車が回り始めます。
ツェドラウ伯爵や伯爵夫人に比べて、この二役はより喜怒哀楽の起伏が激しく、ハイテンションなこのオペレッタの要となる役柄と言えるのではないでしょうか。
今回の公演では…

フランツィスカ・カリアリ
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11/21・23三井清夏/22・25醍醐園佳
ギンデルバッハ侯爵
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11/21・23久保和範/22・25小栗純一

美貌のフランツィスカ・カリアリを、二期会デビューとなる期待の新人・三井清夏と、昨年『チャールダーシュの女王』タイトルロールで絶賛を浴びた醍醐園佳が、愛すべきギンデルバッハ侯爵を、ベテランならではの存在感が光る久保和範と、オペラのみならずボーダレスな活躍を続ける小栗純一が、それぞれ演じます。
J.シュトラウスの美しい旋律にのせて繰り広げられる、明るさと楽しさに溢れたオペレッタ。ご期待ください。

▼公演情報ページはこちら
2015年11月公演 ヨハン・シュトラウスII世オペレッタ『ウィーン気質』 - 東京二期会オペラ劇場
 11月21日(土)・22日(日)・23日(月祝)・25日(水) 日生劇場
▼チケットのお求め、お問合せは
二期会チケットセンター TEL03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日・祝 休)

Gettii ←24時間受付、予約手数料0円、セブン-イレブン店頭決済&お受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!
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2015年11月 オペレッタ『ウィーン気質』:フランツィスカ・カリアリ役、ソプラノ醍醐園佳にインタビュー!

昨秋、カールマン『チャールダーシュの女王』の歌姫シルヴァ役で二期会主役デビューを飾り、一躍注目の的となったソプラノ醍醐園佳。今年も11月にJ.シュトラウスII世『ウィーン気質』にフランツィスカ・カリアリ役で出演予定です。
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また今年は「シャネル・ピグマリオン・デイズ2015」アーティストにも選ばれ、シリーズでコンサートに出演中。8月1日に開催されたこの回では、レオンカヴァッロ『道化師』の「鳥の歌」など、醍醐自身が大好きだと話すヴェリズモ・オペラ時代の作品で約1時間のプログラムを披露。満席のお客様に拍手で迎えられました。
終演後、11月『ウィーン気質』にむけて、意気込みを語ってもらいました。
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――昨年に続けて、二期会オペレッタへの出演となります。今の気持ちは?
醍醐 : 昨年の『チャールダーシュの女王』で主演デビューさせていただき、私にとって本当にすべての面で勉強させていただきました。
とにかく本番に向けて一日一日が必死でした。
今回は、昨年経験させていただいたことを生かせるよう、自分なりのフランツィスカ・カリアリを見つけ、精一杯演じたいです。
――今回のフランツィスカ・カリアリという役は、どんな役でしょうか?
醍醐 : 私はどうしても前回役のシルヴァと比較してしまいますが、シルヴァが自分の道を精一杯生き抜く男前な人であったのに対して、フランツィスカ・カリアリは、それとは真逆で、 女性の中の女性という感じがします(笑)
――シャネル・ピグマリオン・デイズ。次回は9月5日(土)の出演予定ですが、次回のテーマは?
醍醐 : リストのペトラルカを演奏させていただきます。
私はこの曲が本当に大好きなので、難曲ではありますが精一杯頑張ります。
――お客様にむけて、二期会オペレッタの魅力を、教えてください!
醍醐 : 歌だけではなく、踊り、セリフにおいて魅力たっぷりです!!!!
ぜひ日生劇場に、『ウィーン気質』にお越しくださいませ!
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▼オペレッタ『ウィーン気質』~醍醐園佳は11月22日(日)と25日(水)の公演に出演します
2015年11月公演 J.シュトラウスII世 オペレッタ『ウィーン気質』 - 東京二期会オペラ劇場

▼シャネル・ピグマリオン・デイズ2015 ~醍醐園佳の出演日はこちらから
CHANEL Pygmalion Days 2015 – CHANEL GINZA

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シャネル・ピグマリオンデイズ2015の参加アーティストにソプラノ醍醐園佳が選ばれました

銀座シャネルビルのシャネル・ネクサス・ホールの音楽プロジェクト「CHANEL Pygmalion Days(シャネル・ピグマリオン・デイズ)2015」の参加アーティストに、2014年11月二期会『チャールダーシュの女王』で主役デビューを果たした、ソプラノ醍醐園佳(だいご・そのか)が選ばれました。
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シャネルの創始者であるガブリエル・シャネルは「Pygmalion(ピグマリオン)だった」といわれており、無名時代のパブロ ピカソ、イーゴリ ストラヴィンスキー、レイモン ラディゲ、ルキノ ヴィスコンティ、ジャン コクトーらを支援しました。「ピグマリオン」という言葉はギリシャ神話に語源を持ち、才能を信じ、支援して、開花させる人という意味があります。
「CHANEL Pygmalion Days」は、このスピリットにもとづき、2005年よりシャネル・ネクサス・ホールにて若手のアーティストに演奏する機会を提供するプログラムです。
二期会からはこれまでソプラノ平盛クスト友佳子、バリトン与那城 敬、バリトン坂下忠弘、テノール山本耕平、バリトン加耒 徹が参加し聴衆を魅了してきました。
今年「CHANEL Pygmalion Days」は活動10年目を迎え、これまでの参加アーティストが一堂に会し、一週間にわたる記念のコンサートが開催され、11月28日(金)の声楽コンサートでは、オペラ名曲ハイライトで、マントヴァ留学中の山本耕平、声楽ユニット「La Dill (ラディル)」でも活躍中の坂下忠弘、モナコ在住の平盛クスト友佳子が出演、これまでの皆様からのご支援に対する感謝の思いを届けました。また、つづく12月2日(火)には今年の参加アーティスト、加耒 徹が2014年のグランドフィナーレを飾りました。
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2014年アーティストの加耒(左)と2015年アーティストの醍醐
▼詳細はこちらをごらんください。
シャネル・ピグマリオン・デイズ2015 - CHANEL GINZA
※12/16現在、2/28(土)醍醐出演回のご鑑賞応募を上記ページより受付中(1/5締切)です。
▼11月に出演した、『チャールダーシュの女王』シルヴァ役に向けてのインタビューページ
『チャールダーシュの女』キャストインタビュー 醍醐園佳・宮本益光|オペラを楽しむ - 東京二期会

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『ウリッセの帰還』さまざまに姿を変える神々と人間の交感若さあふれるオペラの息吹きを届けました

6月6日(土)・7日(日)に北とぴあさくらホールにて上演いたしました、二期会ニューウェブオペラ劇場モンテヴェルディ『ウリッセの帰還』(ヘンツェ版・日本初演)はおかげさまをもちまして大盛況のうちに幕を下ろしました。
高岸未朝による繊細な演出、高関健の指揮による東京交響楽団の強力なサポートを得て、モンテヴェルディ独特の音世界を、現代オーケストラの響きで構築。若手中心の歌手陣のエネルギーを感じさせました。
モンテヴェルディの音楽による情景描写を“善意と悪意”6人のダンサーが視覚化。踊り、舞台転換、黒子、船などありとあらゆる事象を体現し、羊になり、神になり、召使になり、その効果は劇的でした。
2日間の華麗な舞台をご覧いただきましょう。
【6日(土)の舞台から】撮影:三枝近志

冒頭、プロローグのシーン。はかなさは地球の上にいるが、バランスを崩して今にも落ちそう。はかなさ(彌勒忠史)、愛(村田ゆう子)、時(嘉目真木子)


英雄ウリッセの妻ペネロペ(杣友恵子)は既に20年、夫の帰りを待ち続けている。


女官メラント(醍醐園佳)とエウリマコ(西岡慎介)。
とりとめもない幼い愛人たち。


英雄ウリッセ(大沼徹)。故郷に帰ることが許されない苦しみを力強く歌う。


忠実な羊飼エウメーテ(小林大作)は、安定した歌唱力、自然な演技で、客席を惹き付けた。老人の姿をしたウリッセを、そうとは知らずに心からもてなす。


ペネロペの邸に、息子テレーマコ(宮本英一郎)が帰ってくる。エウメーテとともに、ウリッセの帰還が近いことを告げるが、ペネロペは信じようとしない。


女神ミネルヴァ(大西ゆか)。人間の選択が正しいものであるように導く。ミネルヴァは、いつも明るい光とともに登場する。美しく賢明な女神を見事に演じた。


ついに、夫ウリッセその人と信じることができた瞬間、深い喜びと安堵に満ちた、ペネロペとウリッセ。


カーテンコール(撮影:堀 衛)

【7日(日)の舞台から】撮影:鍔山英次

待つ時間の長さに匹敵する長大なアリアを、魅惑的に歌うペネロペ(金子美香)。
深い表現力を持つメゾ・ソプラノの美声を存分に披露した。


エウリマコ(森田有生)とメラント(中野亮子)。
モンテヴェルディが描く世俗の恋の世界を、鮮やかに聴かせた。

 
変身前のウリッセ(小林昭裕)と、変身後のウリッセ。小林は、しっかりと鍛錬したバリトンの声の魅力を感じさせる。
 
牧童の姿をしたミネルヴァ(佐藤奈加子)がウリッセに、故郷の妻ペネロペの貞節を告げる。
真の姿ミネルヴァへの変身シーンは、歌舞伎の早変わりのよう。
佐藤は、低音から高音まで美しい響きで、気品あふれる女神を歌った。

ウリッセの息子テレーマコ(岡田尚之)が、ミネルヴァに連れられて、スパルタから帰国する。
岡田は明るく力強いテノールで、現在注目されている若手の一人。


3人の求婚者。左から、ピサンドロ(飯田康弘)、アンティノオ(金子宏)、アンフィノモ(高梨英次郎)。調子のいいピサンドロ、気ままな青年貴族アンフィノモ、アンティノオの悪役ぶり、となかなか楽しい演技を見せて飽きさせなかった。


大食漢イーロ(渡邉公威)。ウリッセが帰還し、宮殿を追い出され、食べる楽しみがなくなって死んでしまう。悲哀と可笑しさが同居する役を巧みに演じた。


紫はウリッセの色。


特殊な編成のオーケストラ。打楽器群は、オーケストラピットに入らず、花道に
紗幕貼りの部屋を作って収容された。


カーテンコール(撮影:堀 衛)

ご来場いただき、誠にありがとうございました。
(写真をクリックすると拡大してご覧いただけます)

▼公演詳細はこちらをご覧ください
2009年6月公演『ウリッセの帰還』- 公演記録|東京二期会

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