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【レビュー】二期会ニューウェーブ・オペラ劇場公演『スペイン時間』『子どもと魔法』

快晴となった5月19日と20日、新国立劇場中劇場で『スペイン時間』『子どもと魔法』が上演されました。
出演者は二期会オペラ研修所を修了した第51期から第54期の若手歌手の中から選抜。若さとチームワークでお洒落な音楽劇を楽しませてくれました。
装置・増田寿子、衣裳・太田雅公、振付・山田うん、照明・齋藤茂男。演出は加藤 直。
写真撮影:三枝近志(◇…19日、★…20日)
<舞台写真はクリックで拡大表示します>

『スペイン時間』

時計屋の主人、トルケマダ(左・吉田伸昭)。
時計屋のオルゴール人形はダンサーたち。
時間を表して、時に踊りだします。


市役所の時計の修理に行ってしまって、店に残されたロバ曳きのラミーロ(右から2番目・門間信樹)。


主人の留守に、その妻コンセプション(中村洋美)は、恋人の詩人ゴンザルヴェ(新海康仁)を引き入れます。時間がないのに、ゴンザルヴェは詩作に夢中。


カタルーニャ式大時計に隠れたゴンザルヴェ(高柳 圭)。


もう一人の恋人、ドン・イニーゴ・ゴメス(中・佐原壮也)は大時計にお腹が挟まってしまいます。そこへトルケマダ(左・大川信之)が帰ってきました。


コンセプション(経塚果林)が皆で引っ張りますがドン・イニーゴ・ゴメス(狩野賢一)は出て来られません。


素敵な奥さんだなぁとつぶやくラミーロ(中前・佐藤 望)


最後は登場人物がオルゴール時計の人形に。ちょっと昔の映画みたいな終わり方。

『子どもと魔法』

宿題をしないので、子ども(右・澤村翔子)は、お母さん(左・遠藤千寿子)に怒られます。


中国茶碗(左・福間章子)とティーポット(右・木野千晶)。
子どもが中国茶碗を壊してしまったと言っています。


肘掛椅子(左・岩田健志)と安楽椅子(右・伊藤 光)がお喋り。


子どもの仕草、表情をよく見せて、楽しませた宮澤彩子。
柱時計は吉田侍史。


お姫様(湯浅桃子)が、絵本の中から現れます。
子ども(澤村翔子)は夢のような心持ち。幻想的で美しいシーン。


火(守谷由香)。
コロラトゥーラを駆使して、歌います。
衣裳が燃え上がるように見えました。


子どもが苦手な算数を、おかしなリズムで歌う小さな老人(右前・園山正孝)。
短いシーンですが、カラフルで楽しさいっぱい。


りす(香村寛子)。キョロキョロすばしっこく見る動きなど、とても可愛らしく、ふさふさのしっぽは、楽屋でも人気者だったとか。

ラヴェルの母親は、スペイン系の血筋をひき、バスク出身でした。
『スペイン時間』『子どもと魔法』は、母につながる想い出が散りばめられた作品ともいえます。
フランスから指揮者ジェローム・カルタンバックが来日し、東京交響楽団と共に、若手の演奏を支え、ラヴェル独特のリズム、色彩感あふれる音を繊細に聴かせました。
ニューウェーブ公演を機に、さらに大きな舞台に立ち、お客様と再び素晴らしい時を共にできますように。
ご来場、ありがとうございました。

帆かけ舟

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『スペイン時間』『子どもと魔法』キャストによるオススメ・シーン

あまり上演機会のない2作品。今回見逃したら次に出会えるのは、もういつのことになるやらわかりません。
そこで、両演目キャストにオススメの場面、音楽をあげてもらいました。
全員分紹介できないのは残念ですが、ご鑑賞の参考にどうぞ!

【スペイン時間】
★コンセプション 経塚果林
「Mais l'heure fuit,prends garde:Le temps nous est mesure sans pitie!(でも時は逃げるわ、気をつけて:私たちの時間は無情にも制限されているんだから!」
女の花盛りは短く、限りあるものである、という意味でしょうか。急いでくれなきゃ、あっという間におばさんになっちゃう!浮気は受け入れられないものですが、女性としての時間を謳歌しようと形振りかまわない彼女を、どこかうらやましく思ってしまう自分がいます。
★ゴンザルヴェ 高柳 圭
コンセプションと二人きりの時は詩作意欲が掻き立てられます!少し度が過ぎてしまい彼女は呆れ顔ですが、溢れだすインスピレーションを止めることは出来ないのです!
★ラミーロ 佐藤 望
ラミーロの口癖で、「Voila」というのがあります。「さぁ!」「では!」ていどの意味ですが、働き者の彼らしさが出ていて、様々な場面で出てきます。彼の心境によって歌い分けられたらと思っています。
★ドン・イニーゴ・ゴメス 狩野賢一
僕にとってこのオペラの中で最も印象的な音楽は、ラミーロの後半のアリア(?)です。
非常に幻想的で感動的、しかも今回はその曲中にある仕掛けが用意されていて、
稽古でその場面を見る度、じ~んと来ています。
★ラミーロ 門間信樹
陽気なラテンのリズムが印象的です。官能であったり、怒りであったり、現れ方は様々ですが、やはりフィナーレの五重唱でもハバネラのリズムが使われています。
★トルケマダ 大川信之
全体としてはオペラブッファの様式に従っていながら、それを上手く利用して古くて新しい、ラヴェルの独自の世界観。彼が何が表現したかったのかを、演者も探しています。その謎をお客様自身も意図を想像しながら探してもらえると大変楽しめるはずです!

【子どもと魔法】
★夜鳴き鶯 佐藤優子
基本的にみんな一回しか出てきませんので、全てのシーンに目を凝らして耳を澄まして鑑賞して頂きたいです!!
★安楽椅子/ふくろう 森 真奈美
安楽椅子と肘掛椅子は、子どもが出会う最初のキャラクター。登場シーンを楽しみに!
★雄猫/柱時計 吉田侍史
柱時計はテンポが早く短い曲ですが、その中に怒りや悲しみや切なさなど凝縮されています。
★中国茶碗/とんぼ 奥野恵子
歌もさることながら衣装がとても素敵です!「toujour l'airs chinoa(いつも中国風よ)」
★中国茶碗/とんぼ 福間章子
お茶碗のシーンでは山田うんさんによる可愛いダンスが入りました。ポットとお茶碗のダンスだなんて…なんて楽しそうだと思いませんか!?歌詞ほとんど意味不明の言葉の羅列で、ちゃらんぽらんな英語やフランス語の造語…果ては日本語まで出てきますよー!
★ティーポット 木野千晶
「火のアリア」と「お姫様のアリア」は素晴らしい名曲です!
★火 熊坂真里
忘れてはならないのが、様々な場面で華を添えて下さるダンサーの皆さんです!
火のシーンでもダンサーの方々がキレのあるダンスで場面を引き締めてくださっています!
★羊飼いの娘 金澤梨恵子
仲間の羊飼いたちが出し続けているバグパイプ(遊牧民が使う楽器)を思い出させる「ズー」という音が、あるときとぎれます。その瞬間の、世界変わったようになる場面が羊飼いのシーンでのイチオシです。
★お姫様 湯浅桃子
お姫様がいなくなったあと、男の子がひとりで歌うメロディがとても印象的です。観れば必ずその意味がおわかりいただけるはず。
★小さな老人/雨蛙 新津耕平
リスの衣裳は可愛いです。とにかく可愛い。ズルいくらい可愛いです。それと、子どもがお姫様に歌う、僕が君を守る!というような内容のところの音楽が個人的にとても好きです。
★肘掛椅子/木 岩田健志
小さな老人がひたすらメチャクチャに数字や単位を言っているところも楽しくて好きです。「常識に囚われるな」というメッセージがあると思います。
★雄猫/柱時計 野村光洋
数字の老人の合唱と老人のコラボレーションが非常に面白いです。猫は次に登場するのですが、そでで笑ってしまって出るのが大変です。自分はフランス猫なので、おしゃれにかっこよく雌猫を口説く…はずです。うまく雌猫をモノにできるのか、雌猫と雄猫の行方にも注目してください。
★牝猫 志岐かさね
“Moaraiin…Maraon…Meraon…”
★安楽椅子/ふくろう 伊藤 光
クライマックスにかけて愛情がどんどん溢れてきます。愛に包まれた音楽は、こんなにも幸せなのだと思いました。
★りす 香村寛子/清水多恵子
(香村)子どもに「この美しい瞳に何が映っていたか知ってる?」と歌うシーン…
カゴに捕らえられ、仲間が自由に跳んでいるのを独りで見ていることしかできなかった傷みを子どもに訴えます。音楽がとにかく綺麗です。
(清水)このシーンは「言い訳なんてしないで、自分の心としっかり向き合いなさい。」ということなのではないかと私は思います。りすのアリアは短いですが、とっても重要な場面だと思いますのでお聴き逃しなく。 ※お薦め第2位
★子ども 澤村翔子
やはり何と言っても最後の美しいフーガです!それまでにも、色味や色気や空気や、熱や、四角や、とても多様な音楽が出てきますけれども、それを全てひっくるめて一つの球体にしてしまうのがこのフーガです。私は歌いませんが、いつも歌いたくて稽古場ではコッソリ口ずさんでいます。思わず涙が出る、聴き所です! ※お薦め第1位
★お母さん 遠藤千寿子
終盤の場面でコロスが何度もMaman(ママ)と歌います。その時はまだお母さんは登場していないのですが、いつもその場面になると自分が呼ばれている気がしてソワソワしてしまいます(笑) 続いて「この子は本当に良い子です」と歌われるアンサンブルは美しくすぎて、涙腺が緩みそうになります。
★お母さん 安本ゆか
お母さんは優しさ、怒り、哀愁…と、コロコロ感情が変わります。怒りもネチネチ迫るものから、感情的なものまで。これを短い音楽の中で表現していますのでご注目ください。
最後、寝ている子どもが美しいハーモニーに包まれていて、とても印象的です。
★子ども 宮澤彩子
(寝ながら)合唱が美しすぎて毎回涙を堪えるのに必死です!

 
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5月19日・20日 M.ラヴェル『スペイン時間』『子どもと魔法』公演当日のごあんない

いよいよ19日(土)と20日(日)の2日間、新国立劇場中劇場にて、
二期会創立60周年記念公演、二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『スペイン時間』『子どもと魔法』の幕が開けます!
カルタンバックのタクトに踊るモーリス・ラヴェルの音楽、スタイリッシュな舞台と演出、是非お楽しみください!
こちらに公演当日についてのごあんないをいたします。

二期会ニューウェーブオペラ劇場・二期会創立60周年記念公演
M.ラヴェル作曲 『スペイン時間』音楽喜劇全1幕・『子どもと魔法』音楽幻想劇全2部
日本語字幕付き原語(フランス語)上演
指揮:ジェローム・カルタンバック/演出:加藤 直
当日券と公演タイムテーブルのご案内
5月19日(土)
5月20日(日)
当日券
S のみ
S のみ
当日券販売開始
16:00~
13:00~
開場
16:30
13:30
開演
17:00
14:00
『スペイン時間』
約45分
休憩予定時刻
17:45~18:05
14:45~15:05
『子どもと魔法』
約45分
終演予定
18:50
15:50
新国立劇場
=アクセス=
<鉄道>
[京王新線(都営新宿線乗入)]=「初台駅」中央口(新国立劇場口)直結
※東口(東京オペラシティ口)ではありませんのでご注意ください。
※京王線は止まりません。

お車やバスでご来場のお客様は新国立劇場ウェブサイトをご覧ください
>>アクセスマップ - 新国立劇場

※当日券は状況により販売終了となる場合がございますので、あらかじめご了承ください。
※公演タイムテーブルは、当日の進行によりずれる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

《便利!》
◎二期会チケットセンターのオペラ公演インターネット予約【Gettii(ゲッティ)】では、前売券が公演当日の開場時刻までご予約が可能です!!
チケットはご来場の途中にお近くのセブン-イレブンでお支払&お受取いただけますので、余裕をもってお越しいただけます!どうぞご利用ください!!(※PCのみの対応となります)
▼公演案内ページにある【ゲッティへGO!】ボタンをクリックしてお申込ください!!
 ↓↓↓こちら↓↓↓
二期会ニューウェーブ・オペラ劇場 M.ラヴェル『スペイン時間』『子どもと魔法』- 東京二期会

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ニューウェーブオペラ☆いよいよ開幕です

明日から新国立劇場中劇場で開催される、二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『スペイン時間』&『子どもと魔法』のゲネラルプローベが行われています。
すてきな仕上がりです。
モーリス・ラヴェルの音楽がきらきらと弾け、舞台や演出もスタイリッシュでいいですね。マエストロはフランスの名匠カルタンバックにオーケストラは東響交響楽団。加藤直演出の新制作。
昨日のゲネプロも『スペイン時間』の奔放な時計屋の女房の経塚(つねづか)果林、力持ちの驢馬引きラミーロの門間直樹、『子どもと魔法』では少年役で大活躍の澤村翔子、お母さん役の遠藤千寿子、お姫さまの衣裳も美しく着こなす湯浅桃子をはじめ、皆本当に粒揃いの精鋭ばかり。今日のキャストも楽しみです。
もうあまり残券もないようですが、おとぎの国から抜き出てきたような衣裳や動きも可愛らしくて、子供時代に観たらきっといい思い出になりそうですし、大人も幸せな気持になりますね。
休憩をはさんで45分ずつの作品なので、ぜひ家族で愉しんでほしいですね。
▼こちらから出演者たちのメッセージをお読みいただけます。
二期会ニューウェーブ・オペラ劇場 出演者からのメッセージ(1)
二期会ニューウェーブ・オペラ劇場 出演者からのメッセージ(2)
二期会ニューウェーブ・オペラ劇場 出演者からのメッセージ(3)
▼公演詳細はこちら
二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『スペイン時間』『子どもと魔法』 - 東京二期会

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サロンコンサートの愉しみ ~ごく身近で味わうオペラと「人の声」の醍醐味

去る4月29日、町田市所在の「アートスペース・オー」において、『子どもと魔法』(5月)、『パリアッチ(道化師)』(7月)の出演者たちが本公演に先駆けてそのハイライトシーンを披露する機会がありました。
「アートスペース・オー」はオーナーの大橋夫妻が20年以上に亘ってまさに手づくりで続けてきた、クラシック音楽に対する愛情がたっぷりと感じられるサロンコンサートの場です。
▼アートスペース・オーについて
アートスペース・オーとは - アートスペース・オー
▼当日のプログラム詳細はこちら
今までのコンサートの記録 - アートスペース・オー

この日のコンサートは前半に湯浅桃子(ソプラノ)と澤村翔子(メゾソプラノ)が登場。トマ『ミニョン』~「私はティターニア」、ビゼー『カルメン』~「ハバネラ」などフランスオペラからの代表的なアリアを歌った後、ふたりが出演する5月の二期会ニューウェーブ・オペラ劇場公演『子どもと魔法』から、子ども役とお姫様役のやりとりする場面を披露しました。
フランスでも活躍していた梅田麻衣子さんのニュアンスたっぷりなピアノ演奏も手伝って、ラヴェル独特の世界の一端をお客さまに味わっていただきました。

曲間のトークでは、今まさに立ち稽古真っ最中の両名から、出演者たちが悪戦苦闘しながらも活発な意見交換をしながら精力的に稽古に取り組んでいる様子が楽しく語られるひとコマも。何しろ登場する役のうち人間は子ども役のひとりだけ。
演出・加藤直氏からは、たとえば「肘掛椅子」役の男性歌手に対して「肘掛椅子のように歩いてください!」と、ふだんのオペラでは想像できないような指示が飛ぶとか。
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前半の最後はドリーブ作曲の『ラクメ』~「花の二重唱」。湯浅と澤村の声が美しく溶け合いました。

コンサート後半はイタリアオペラの世界をご案内。7月の東京二期会オペラ劇場公演『パリアッチ(道化師)』がオペラデビューとなる高橋絵理(ソプラノ)がプッチーニ『ジャンニ・スキッキ』~「私のお父さん」を歌って華やかにスタート。
続く片寄純也が負けじとカルディロ「カタリ・カタリ」を歌い上げました。
そして『パリアッチ(道化師)』より、大空を飛翔する鳥に憧れの気持ちを重ねて歌うネッダ役のアリア「大空を晴れやかに」を高橋が熱唱。そしてカニオ役の片寄による渾身のアリア「衣装をつけろ」はこの日の白眉となり、最高の盛り上がりとなりました。
最後の曲ディ・カプア「オー・ソレ・ミオ」の二重唱で温かな拍手を頂戴した後のアンコールはヴェルディ『椿姫』~「乾杯の歌」で締めくくりとなりました。
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親密な空間の中で、和やかな中にも熱気あふれる雰囲気をお客さまとご一緒できたひとときが終わりました。
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みなさまのご来場をオペラ公演の会場でお待ちしております!!
▼湯浅桃子、澤村翔子の出演情報はこちら <公演はいよいよ今週末に迫りました!>
二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『スペイン時間』『子どもと魔法』 - 東京二期会
▼高橋絵理、片寄純也の出演情報はこちら
東京二期会オペラ劇場7月公演『カヴァレリア・ルスティカーナ』『パリアッチ(道化師)』 - 東京二期会

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二期会ニューウェーブ・オペラ劇場 出演者からのメッセージ(3)

【子どもと魔法】 つづきです。
19日・お姫様役 湯浅桃子
男の子が持っている本に描かれているお姫様。ブロンドで青い目を持つ、男の子の憧れの存在です。
誰もが一度は憧れるプリンセス。その理想をどこまで具現化できるか日々奮闘中です。清く正しく美しく!? ご期待ください♪
20日・お姫様役 廣森 彩
子どもに破られた絵本の物語に出てくるお姫様です。 子どもの初恋の相手でもあるお姫様は、このオペラの中で最も彼の内面に呼びかける役です。 私達が幼い頃に大人の魅力に惹かれた心、 言葉を交すことが出来なくて遠くでじっと見つめていた相手。 記憶の奥にいる『あの人』です☆
この公演に全神経200%注いで本番に望みます! 若い歌手達が、大きなチャンスを頂いて、歌手人生の一歩を踏み出せる公演です。 二期会歌手の原点となるニューウェーブオペラ、私達のチャンス、是非見届けて下さい!

19日・小さな老人/雨蛙役 新津耕平
小さな老人は、算数の精です。子どもが投げ捨てた教科書から現れます。きっと子どもは算数が嫌いなんでしょうね。子どもに算数を理解してほしいという気持ちが強すぎて、空回りする感じで演じています。
ちなみにスコアの配役表には他の役は役ごとにソプラノ、アルトなど声種が書いてありますが、この役は「トライアル」と書いてあります。挑戦ということでしょうか?
蛙は…蛙です。(笑)
優しい気持ちになれるオペラを届けられるようがんばります!
20日・小さな老人/雨蛙役 園山正孝
小さな老人は、奇怪な衣裳を纏いとにかく高音で意味の分からない言葉や数字、子どもを追い込みます!
ニューウェーブの溢れんばかりのエネルギーが一丸となって取り組んでいます。
どうぞご期待下さい。

19日・牝猫役 志岐かさね
エロチックな大人の愛の世界…
音楽が絡み合い…声が絡み合い…身体も絡み合い……、ニャーニャーニャッ…。
西洋音楽史上最高峰のリアルなネコになります。ニャーーーーーーッッッ。
20日・牝猫役 金田久美子
男女の愛を表現する牝猫です。
このオペラに関係した全ての方々と作り上げた作品になっていると思います。出演者一人一人の個性をお客様に楽しんでいただけたら、と思います。

19日・夜鳴き鶯役 飯生優子
夜鳴き鶯の声で、いっそう夜の庭の幻想的な空気が深まり、また、夕暮れから明け方にかけて鳴くという、「子どもの世界」とは対照的な存在でもあります。
ラヴェルのオペラ『子どもと魔法』は、まるで仕掛け絵本を1ページずつ捲っていくように、最後までワクワク、そして色彩豊かなとても美しい作品です。
ラベル独特の薄いガラスに触れる時のような繊細な部分も大切にしながら、合唱も含め、会場が夢の世界に染まるように精一杯歌いたいです。
20日・夜鳴き鶯役 佐藤優子
舞台後半、庭のシーンで登場します。薄暗い庭で不安な子ども。それとは相反して、夜の帳が下りるのを歓喜しているかように、明るく美しく、そして時にけたたましく超絶技巧の歌を奏でます。
今回、大所帯の公演ならではの一体感をお客様にも体感して頂きたいと思います。皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。

19日・こうもり役 辻 由美子
子どもがずっと言えなかった「ごめんなさい」を、とんぼ・うぐいす・こうもりの出現によって、子どもに今までしてきたことの罪悪感や、反省を促すきっかけとなる存在だと解釈しています。
あまり上演されることがないオペラですが、今回すべての役にキャストがはいり、また合唱パートも歌います。
疑問や、納得いかないことは、皆で話合いを進めながら一生懸命このオペラに取り組んでいます!きっといい作品が出来上がると信じています!!是非、楽しみに観に来て下さい。
20日・こうもり役 田中紗綾子
妻を亡くし、たくさんの子どもを抱え途方に暮れるこうもり役です。
皆様がこのオペラを観ていらっしゃる時、子どもの頃の感情や、感覚、匂いをふと感じていただけるように、楽しかった事や嬉しかった事だけでなく、友達とけんかして母親に泣きついたことや、ベッドの中で死について考えて眠れなかった夜のことなど、様々な子どもの頃の感情が一瞬でもよみがえる45分間になるように、出演者一同、がんばってまいります。
きっと劇場でしか感じられない瞬間を、ぜひお楽しみください。

19日・りす役 清水多恵子
りす。子どもによってカゴに閉じ込められていましたが、なんとか自力でカゴから抜け出し庭に逃げました。
今回ご一緒するキャストの皆さんは本当に個性的で、またそれぞれの物や動物のキャラクターにピッタリで稽古を見ていてとっても面白いです。
私も皆さんに負けないように自分らしい可愛いりすを演じます♪
20日・りす役 香村寛子
籠から逃げ出したりすの役です。とっても可愛らしい衣裳を創ってくださいました!りすはりすらしく、俊敏に舞台を駆けたいと思います。
生きた舞台になるよう、全員でアイディアを出し合いながら稽古に励んでいます。
本番まであと少し、頑張ります!

19日・お母さん役 遠藤千寿子
お母さん役をやらせていただくにあたり、まず一番始めに思い浮かんだのは自分の母です。稽古していく中で、母の存在の大きさや懐の深さなどを役を通して改めて気づかされます。自分が子どもの頃の母との記憶をたどったり、自分だったらどうするかな、と妄想力を働かせながら、子どもとお母さんのリアルな関係を築きたいです。
20日・お母さん役 安本ゆか
子どもを取り巻く役の中で、お母さんだけが現実の世界を表しています。そういう意味でも大切な役だと思います。
どの役もキャラが強い役ばかりですが、それにも負けない個性溢れる歌手が織りなす笑いあり、感動ありのオペラになっています!
ラヴェルの世界を会場のお客様と一緒に楽しみたいです。

▼公演情報はこちらから!
二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『スペイン時間』『子どもと魔法』 - 東京二期会

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二期会ニューウェーブ・オペラ劇場 出演者からのメッセージ(2)

【子どもと魔法】
19日・子ども役 澤村翔子
この役を頂くにあたって、姪っこの観察をしたり、自分自身の子ども時代を親に聞いてみたりしました。表現の仕方の参考として海外の子どもの映像なども沢山観てみました。
毎日稽古前後に、集まってミーティングを行いました。思ったこと、出来なかったことは、時間がかかっても話し合いで埋めてゆきました。お互いに言えることは指摘し合い、全てのシーンに全員が責任を持つ。
時を同じくして学んだ私達だからこそ、このような形でこの作品に取り組めたのだと思います。
一人一人の身体・歌・ココロをどうぞお楽しみください!
20日・子ども役 宮澤彩子
いたずらっ子でやんちゃな男の子の役です。
ラヴェルのキラキラした音楽とそこに作り出された子どもと魔法の世界にひたってみませんか?
皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます!!

19日・肘掛椅子・木役 岩田健志
肘掛け椅子は安楽椅子と共に物語の中で最初に動く特攻隊長です。おそらく今までも何度となく子どもに踏みつけられたりしていたけれど、今回ばかりは我慢ならんと逆襲をします。木は、これまた庭のシーンで最初に喋り出します。その日の朝に子供にナイフで傷をつけられたためにまだ血(樹液)が止まらず苦しんでいます。
普段演じる事はあまりないキャラクター(笑)ですが、魅力的に演じて舞台を盛り上げていきたいと思っております!どうぞお楽しみにしていてください!
20日・肘掛椅子・木役 糀場芳嗣
「肘掛け椅子」と「木」は、子どもに乱暴に扱われつづけた結果、それなりの「年季」を経て、魔法によって意思を持った、哀れな存在です。
「椅子の気持ちになる」という、人生で中々得難い経験をさせていただきました。
公演で見事な「椅子っぷり」をお客様に披露できるよう頑張ります。

19日・安楽椅子・ふくろう役 伊藤 光
安楽椅子は、恐らく今まで、子どもに荒く跳び跳ねられたりしたのでしょう。子どもが慌てて驚く様子を喜んでいます。ふくろうは、知恵の象徴や、死の使い等と言われたりしますが、今回はきっと子どものイタズラを見てきたのだと思います。子どもに襲いかかる動物たちに、『やっちまえ~っっ』と号令をかけるように鳴きます。
終演後、『素敵な時間だった』と思っていただけるように、今最高の自分で舞台に立てるように、ラストスパート頑張りますっっ
20日・安楽椅子・ふくろう役 森 真奈美
安楽椅子は、私の初挑戦のマダム役です。人間じゃないけどw ふくろうは小さいけれどしっかり者の可愛いやつです。
他の出演者もきっと同じですが、普段やらない人間以外の役、楽しんでいただけるよう自分自身も楽しんで演じられるように頑張ります。

19日・雄猫・柱時計 野村光洋
僕の役は『柱時計』と『雄猫』です。『柱時計』は規則正しく時を刻むことへのプライドを持ち、子どもに壊されてうまく体を動かすことができないキャラクターです。その不自由さを表現したいと考えています。『雄猫』は『雌猫』とペアで行動し、子どもを部屋の外に誘う重要なシーンで登場します。非常にリアルな猫の鳴き声で鳴きながら人の様な姿で演じるのがとても難しく、猫っぽい動きをするのに苦戦中です。猫の身体は大変ですね。ふくらはぎがプルプルです。
念願だった二期会公演デビュー!研修所のときから一緒だった仲間たちと音楽を作り上げる喜びに日々興奮しています。公演までのこりわずか、全力で柱時計と雄猫を演じ切りたいと思います。ディン!ディン!ディン!ニャー!!
20日・雄猫・柱時計 吉田侍史
柱時計は、テンポが早く短い曲の中に怒りや悲しみや切なさなどが込められているので、そういう部分を凝縮して表現出来ればと思っています。猫は、音楽だけでなく、動きや息遣いも含めた表現を観て聴いて頂ければと思います。
楽しい時間を過ごして頂けるように、今日は来て良かったなと思って頂けるように出来る限りのことをしたいと思います。

19日・ティーポット役 木野千晶
ウェッジウッドのティーポットです。相方の中国茶碗が子どもに割られちゃったのでちょっと怒っています。舞台ではボクサーに変身して子どもに仕返しします!!
「子どもと魔法」の演奏機会は増えてきていますが,プロ歌手・プロオケ・プロダンサーで演奏されることは決して多くありません。ラベルの音楽の魅力を最大限に引き出した,多くのお客様の心に残る名演にしたいです。
20日・ティーポット役 加藤太朗
ティーポットは子どものお気に入りの中国茶碗とともに登場します。フランス語のオペラであるにも関わらず英語で登場します。「黒くて逞しくて、カッコいい俺はお前を殴ってやるぞ!」そうやってフランス語まじりの英語で子どもを脅す姿はどこかネジの外れたキャラクターで、とても滑稽。稽古を重ねるうちにどんどん愛着が湧いてきました。
スペインで生活していて改めて「自分には歌しか無いんだな。オペラが大好きなんだ」と実感しました。
これからも日々誠実に、自分の歌、身体、発声の技術、演技などと向き合い、世の中に求められる歌手になっていきたいです。皆様の厳しい目と温かい目、その両方で応援して頂ければ嬉しく思います。

19日・中国茶碗・とんぼ役 福間章子
『中国茶碗』は、キラキラして可愛い音楽。子どものお気に入りで、ずっと大事にされていたのに、ある日癇癪を起こした子どもに壊されてしまいます…
生き物ではないお茶碗の心情はなかなか難しいですが、壊されてもどこか楽観的で、子どもに仕返しをするというより(彼女にとっては)楽しく遊びたいだけのような…とってもチャーミングな役になっています。
対照的に『とんぼ』は愛する人を殺された悲しみから、子どもへの恨みに縛られています。子どもを強く非難しながらも、上空を飛び回り、彼の元へ降りてくることはありません。もしかしたらとんぼは子どもが造り出した幻覚なのか…それとももうこの世にいない存在なのか…などとミステリアスな解釈をしています。
出演者一同、日々あーでもないこーでもないと言いながら、汗だくで稽古しています。
稽古場の隅で円になってミーティングをしている姿は、さながら部活動のよう…こんなスポ根のような現場はニューウェーブならではだと思います。
おもちゃ箱をひっくり返したような、仕掛け絵本をめくったような、誰もにあった子どもの頃のあのドキドキする世界を是非観に来てください!!
20日・中国茶碗・とんぼ役 奥野恵子
子どもに蹴られてかけてしまった中国茶碗と、子どもに恋人を捕られたトンボの2役です。
これまで、同世代の仲間と共に練習に励んできました。
皆様と共にラヴェルの作り上げた、魔法のような音楽の世界を楽しむことができれば幸いです。

19日・火役 守谷由香
メラメラ熱く燃えさかる火です。『いい子は暖めてあげるけど、悪い子は焼き殺しちゃうよ!気をつけろ!!』と、子どもをこれでもかと脅し、恐がらせます。実は火も子どもと同じくらいイタズラ好きなのかも?!
念願の二期会デビューです。今こうして歌を歌うことが出来ること、そしてみなさまの前で演奏できることがどれだけ幸せなことか…
万葉の候、みなさまを奇妙キテレツな世界へと誘います。
20日・火役 熊坂真里
いたずらっ子の子どもに暖炉の中を引っ掻き回され、やかんをひっくり返され、マッチをまき散らされ…我慢の限界がきてしまった「火」の役です。
かっこよくて、おもしろくて、不思議で、感動的…このオペラでいろんな世界観をお楽しみ頂けると思います!
決して長くはないこのオペラにこれだけの世界を収めているラヴェルは本当に素晴らしいと思います。
ぜひ、二期会ニューウェーブメンバーの演奏でラヴェルの素敵な世界観を味わって下さい!

19日・羊飼いの少年役 久利生悦子
子ども部屋の壁紙に描かれている羊飼いの少年です。子どもに壁紙を破られて、仲間と離ればなれになってしまいました。
たくさんの個性的なキャラクターの歌と演技をお楽しみいただきたいと思います。私もその中で、キャラクターや個性を自分なりに表現できるように、がんばりたいと思います。
20日・羊飼いの少年役 赤井悦子
「羊飼いの少年」役の赤井悦子です。
今回の公演でオペラデビューを果たします。お客様に楽しんで戴ける様に精一杯のびのびと歌いたいと思います。頑張ります。

19日・羊飼いの娘役 金澤梨恵子
子どもの部屋の壁に描いてある、羊飼いの娘の役です。羊飼いの少年、羊、犬、山羊の動物たちと一緒に描かれていましたが、やんちゃな子どもによって破かれます。
登場人物全員が、それぞれ個性豊かで独自の世界を持っています。オペラとしてはたった45分間の短い一幕ですが、宝石箱のようにキラキラとしたものが沢山詰まった作品です。
ぜひ劇場でお楽しみ頂ければ幸いです。
20日・羊飼いの娘役 寺田千絵美
羊飼いの娘は、壁紙に描かれた絵の中の人物、お互い気にかけている少年と少女は、子どもが壁紙を破るといういたずらにより、離ればなれに。 純粋な心をもつ少女役です。
ラヴェルのまるで音遊びのようなカラフルな音楽と二期会のニューフェイスの弾ける演技と歌声を楽しみ下さいませ!

つづく

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二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『スペイン時間』『子どもと魔法』 - 東京二期会

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二期会ニューウェーブ・オペラ劇場 出演者からのメッセージ(1)

フランスからマエストロ、ジェローム・カルタンバックも無事来日し、本番へむけ日々熱のこもった稽古を重ねている、二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『スペイン時間』『子どもと魔法』
ますます気持ちを熱くしている出演者からのメッセージをご紹介いたします!

【スペイン時間】
19日・ラミーロ役 門間信樹
ラミーロは、お金持ちでもない、甘い言葉のひとつも言えない、女性とうまく会話も出来ない、不器用な男です。
上演時間の短い一幕のオペラですが、爽快感とワクワク感で劇場が満たされることは間違いありません!お客様がひとり残らず満足して頂けるように全てを出し切ります!
20日・ラミーロ役 佐藤 望
気が優しく、素朴で働き者、そんなロバ引きラミーロ役です。
仲間達と作り上げた舞台を、どうぞ最後までお楽しみ下さい!!

19日・トルケマダ役 吉田伸昭
年の離れた魅力的な妻に浮気される時計屋の主人です。妻のことはとっても愛しています。でも時計のことはもっと好きかも!
ラヴェルの素敵なオペラを、若さ弾ける歌い手たちの歌と演技でご堪能くださいませ!(私も負けずに頑張ります!) 
20日・トルケマダ役 大川信之
不思議な雰囲気の時計屋の主人です。自分より年下の若い妻に惚れているが、時計やお金に対する関心も強く、結果的には間男に。したたかでもあり、どこか抜けており、几帳面でもあり、いい加減風。ちょっと掴みどころのない初老の男性です。
ラヴェルの家族愛や、人間関係愛観・その理想像がよくでた作品だと。個人的に思います。彼のウィットの効いた繊細で心優しい世界を表現したいです。それを感じ取って頂けたなら幸せです。

19日・コンセプション役 経塚果林
夫の居ぬ間に浮気をもくろむ、時計屋の女房役です。逢瀬のチャンスは週に一度しかないので、けっこう必死です。
ラヴェルの音楽と小粋なフランス語のリズムが織り成す世界を楽しんでいただけるよう、誠心誠意努めてまいります。
どうぞ新国立劇場へお越しくださいませ!
20日・コンセプション役 中村洋美
コンセプションは、自分の感情や欲望に素直で色気があり、憎めない可愛らしい女性。明るい太陽の様な女性です。
どちらの作品も全く違う雰囲気の音楽やキャラクターが出てきますしとてもフランス独特の洒落た音楽やお話です。私なりのコンセプションをお見せ出来ますよう全力で頑張ります。ラヴェルの世界をどうぞ見に来て下さい!

19日・ゴンザルヴェ役 高柳 圭
ゴンザルヴェは、生まれながらのナルシスト、学生であり、詩人でもあり、見るもの聞くもの全てを詩で表現してしまいます。いつも肌身離さず持っている手帳の中には、彼の夢が詞の形をとってびっしりと書き連ねてあるのです。
本人は至って真面目に、本気でかっこいいと思って行動しているゴンザルヴェですが、それがかえってマヌケに見えるかもしれません。僕自信も至って真面目に、本気でかっこいいと思って演じることによって、愛すべきマヌケキャラを表現出来ればと思います。
20日・ゴンザルヴェ役 新海康仁
ロマンチストな詩人役です。詩を作ることが大好きで、いろんな物事から詩想がうまれ、今は不倫という関係を創作活動に生かしています。
フランスオペラの中でもなかなか上演される機会のない作品ですが、とても素晴らしい音楽、楽しいストーリーで誰でも楽しめると思います。その魅力を伝えられるようにがんばりたいと思います。

19日・ドン・イニーゴ・ゴメス役 狩野賢一
僕の演ずるドン・イニーゴ・ゴメスは銀行家で、お金も権力も持っている人です。お腹も出ています。
そして恐らくはかわいこちゃんを好むエロ親父です(笑)今回も自分の金と力に物を言わせて、人妻コンセプションを口説きに来ます。その作戦の用意周到ぶりは非常に狡猾で、さすがエロ親父といった感じですが、それは同時に、彼が大変世間体を気にしているという、ある種臆病な一面をも表していると思います。またコンセプションに強引に迫ったりしながらも、時折見せる弱気な面や茶目っ気は、ゴメスをどこか憎めないキャラクターにしていると思います。
ラヴェルのオペラはなかなか上演される機会はありませんが、どちらも彼の素晴らしい音楽によって彩られた本当に素敵な作品ですし、どちらも45分程と時間的にも非常に見やすいものです。
特に《スペイン時間》は痛快にして軽妙、舞台を眺めているだけでもわかりやすいストーリーだと思います。この作品がなかなか上演されないのが不思議に思えてならない程です。本番でお客様に心行くまで楽しんで頂けるよう、出演者、スタッフ一同、尚一層良いもの、楽しいものを追求して参りますので、是非ご期待下さいませ!
20日・ドン・イニーゴ・ゴメス役 佐原壮也
町の大金持ちの銀行家で自信家。そして、エロオヤジであり、お茶目な一面を持ち合わせています(←あくまで役の説明です)。
頑張ります!しか言えません(笑)。皆がそれぞれの役の個性を活かしてラヴェルの世界観を表現しようとしています。その一体感を劇場で味わって頂けたらと思います。

つづく

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二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『スペイン時間』『子どもと魔法』 - 東京二期会

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フランス音楽の粋~円熟の名匠ジェローム・カルタンバックを聴く

二期会ニューウェーブ・オペラ劇場公演『スペイン時間』『子どもと魔法』のために、マエストロ、ジェローム・カルタンバックが、4月後半に早くもパリより来日。若い歌手と共に連日の音楽稽古、立ち稽古と万全の準備をしています。
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二期会オペラのフレンチ・オペラ上演といえば、マエストロ、カルタンバック。これまでにも、1988年佐藤しのぶ主演・佐藤信演出の『ペレアスとメリザンド』、92年伊原直子主演・木村光一演出の『カルメン』、2001年福井敬主演・佐藤信演出の『ホフマン物語』などフレンチ・オペラの成功には常にマエストロのサポートがありました。往年のフランスの名指揮者にして日本でもなじみが深いシャルル・ミンシュの血を引くマエストロは、情熱的でありながらもエスプリに溢れた指揮に定評があります。
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1979年~98年の長きに渡り、フランスの名門ナンシー歌劇場及びナンシー交響楽団の音楽監督を務め、現在は、フランス・リモージュ歌劇場の首席客演指揮者のポストで活躍しています。
ナンシー時代の録音は、Naxosレーベルから、師であるマニュエル・ロザンタールの作品やショーソン、サティなどフランス音楽の神髄を音盤に残しています。
▼リリースCDはこちら
ジェローム・カルタンバック(Jérôme Kaltenbach) - ナクソス・ミュージック・ライブラリー
今回のラヴェル『スペイン時間』と『子どもと魔法』は、ナンシー時代にも取り上げたことのある大好きな作品だそうです。
1946年生まれ、本年66歳になるマエストロ。同年代では、ブザンソン指揮コンクールで優勝を分け合った、現・読売日本交響楽団常任指揮者シルヴァン・カンブルラン(1948年生れ)などと共に、ミンシュやジャン・フルネのような巨匠への道を一歩一歩、歩んでいます。
『ホフマン物語』でも好評を博した東京交響楽団とのコンヴィネーションもバッチリです。
フランス人指揮者によるラヴェルのオペラの2本立て。この貴重な機会を是非にお見逃しなく。

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