アーティスト広報のdiamondです。
2008年の『エフゲニー・オネーギン』で東京二期会にデビューし一躍注目を集めた大隅智佳子。こんどもコンヴィチュニー演出『サロメ』に主演です。
7日はインタビュー取材で新聞社へ行ってまいりました。
(サロメへ向けてのインタビューと撮影中)
「『オネーギン』のタチアーナではオネーギンに恋する素朴な娘時代と運命を受け入れ公爵夫人として大人の女性に成長した姿との対比をいかに出せるかということに注意を払いながら演じました。
今回もまだ思春期の娘であるサロメという存在の危うさと純粋さ、そこに潜むエネルギーを音楽の力を借りて、いかに表現出来るか、声色、表情、動き、歩き方、一挙一動にリアリティーを持たせることを目標に日々稽古に励んでいます。」
サロメが頽廃の象徴ではなく、閉塞した世界が今の現実世界であり、サロメはそこから飛び出したくてヨカナーンとともに愛を育む。今回の演出にはハッとさせられます。
今回、指揮のシュテファン・ゾルテス氏は世界的に認められたリヒャルト・シュトラウスのスペシャリスト。
(c)Matthias Jung
この『サロメ』は2009年11月のネザーランド・オペラ(アムステルダム)公演も指揮しているので、コンヴィチュニー氏との息もぴったりです。
来日直後の6日には都響のロッシーニ『スターバト・マーテル』(ソプラノ:半田美和子、メゾソプラノ:小川明子、テノール:望月哲也、バス:久保和範が出演)マチネ公演を指揮し巨匠の実力をみせつけましたが、その本番直後には、都響コンサートに陣中見舞いに現れたコンヴィチュニー氏とともにそのまま『サロメ』の稽古場へ直行。お二人ともすごいバイタリティーです!
連日稽古場は日々さらなる熱気を帯びています。益々公演が楽しみになってきました。
こちらは23日と25日のヘロデを歌う片寄純也。
ヘロデはレパートリーとしてあたためてきた役として満を持しての登場です。ワーグナーまでも歌える輝かしくも貴重なスピントの美声にご期待ください。