近藤 圭
――連日怒涛の稽古が続いていますが、稽古場の様子はいかがでしょうか?
近藤: 普段、暗譜を完璧にしてから初稽古に臨むように心がけているのですが、今回お話をいただいてから期間が短かったため、暗譜と立ち稽古を同時進行しているところもあり、なかなかスリリングです(笑)。でも、稽古場はみんな和気あいあい楽しくやっていますよ。喜劇ですし、何よりモーツァルトのキラキラした音楽に囲まれてハッピーな気持ちで毎日稽古しています。
――昨年の『魔笛』パパゲーノに続いて、萩原 潤さんとのダブルキャストです。萩原さんは稽古場ではどのような方なのでしょうか。
近藤: 萩原さんは、本当に優しい方で、常に色々な人に気遣いをしてくださり、僕にもたくさんのことを教えてくださいます。
それでいて、ご本人は子どものような無邪気さや、純真な心をお持ちで、稽古場でも冗談や楽しい話をして、みんなを和ませてくださいます。そのお人柄が、フィガロのキャラクターにも現れていて、僕も観ていると、暖かく幸せな気持ちになります。
それから、ジァイアンツへの熱い想いは、いつも変わりません(笑)。
2021年9月 東京二期会オペラ劇場『魔笛』より パパゲーノ役(右から2番目)
――『フィガロの結婚』で、近藤さんが個人的に一番好きな場面、音楽を教えてください。
近藤: もう、どれも好きすぎて選べませんが、音楽であえていうなら「序曲」でしょうか。聴いていて、気分がウキウキ高揚して、こんなに幕が開くのが楽しみになる「序曲」というのは『フィガロの結婚』が一番ではないかと思っています。川瀬マエストロと新日本フィルハーモニーさんの演奏が今からとても楽しみです。
でも、その「序曲」が終わり、幕が開き、最初に声を発するのはフィガロですから、そのプレッシャーたるや・・・
場面では、マルチェリーナとバルトロが実はフィガロの両親で、自分の親にもなるとわかったスザンナが六重唱の後のレチタティーヴォで、「私のように幸せな人っているのかしら」と言うところです。いつも鳥肌がゾワっと立つくらい感動します。世界で一番泣けるレチタティーヴォだと思っています。
――「世界で一番泣けるレチタティーヴォ」いいですね。最後に、ファンのお客様にメッセージをお願いします。
近藤: 二期会の誇る宮本亞門演出「フィガロの結婚」。僕も客席からは何度も観ているのですが、今回初めて出演いたします。このような世の中ですが、みなさんを少しでもハッピーな気持ちにできますよう、一生懸命歌い、演じさせていただきます。東京文化会館でお待ちいたしております!
『フィガロの結婚』稽古場にて
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▼『フィガロの結婚』公演情報ページはこちら
・2022年2月公演 W.A.モーツァルト『フィガロの結婚』 - 東京二期会オペラ劇場
2022年2月9日(水)18:30、11日(金・祝)14:00*、12日(土)14:00、13日(日)13:00* 東京文化会館 大ホール
指揮:川瀬賢太郎/演出:宮本亞門/管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団
*…フィガロ 近藤 圭 出演日
●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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