二期会blog「オペラの散歩道」をご覧の皆様、新年あけましておめでとうございます。
2019年も二期会オペラやアーティストの最新情報やイベント情報など、いち早く皆様にご紹介してまいりますので、引き続きご愛読いただきますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
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2月公演『金閣寺』を指揮するマキシム・パスカルは、1985年フランス・ナント生まれの今年34歳。2014年3月にはフランス人として初めてザルツブルクのネスレ・ヤング・コンダクターズ・アワードを受賞して注目を集め、すでにベルリン州立歌劇場、ミラノ・スカラ座、パリ・オペラ座で活躍するなど、今、フランス音楽界待望の若手指揮者の筆頭です。
近年、東京二期会オペラ劇場には次代の国際的なオペラ・シーンを担う優れた若い指揮者が次々と登場してきました。2011年(8年前!)『ナブッコ』でのアンドレア・バッティストーニ、2014年『蝶々夫人』でのダニエーレ・ルスティオーニの日本デビューは、いまだ記憶に新しいところではないでしょうか。
パスカルは、2017年にパリ・オペラ座バレエ日本公演にて『ダフニスとクロエ』ほかを指揮し、日本でも高い評価を受け、今回、満を持して『金閣寺』が日本で初オペラ指揮となります。
パスカルの特長は、現代音楽への深い造詣とチャレンジングなアプローチ。パリ高等音楽院在学中からオーケストラ「ル・バルコン」を結成して、ピアニスト、作曲家、そしてサウンド・エンジニアの仲間とともに、多彩な活動を展開。これまでに、シェーンベルクからシュトックハウゼン、エトヴェシュといった20世紀、21世紀の作品を上演し、昨シーズンは、ミラノ・スカラ座、ベルリン州立歌劇場にシャリーノ作曲の”TI VEDO, TI SENTO, MI PERDO”を指揮しています。 直近では、2018年11月オペラ・コミークとの共同制作によるシュトックハウゼン作曲『光から木曜日』(新制作)を「ル・バルコン」を率いて指揮しています。
一方、パリ・オペラ座でのラヴェル作曲『スペイン時間』、プッチーニ作曲『ジャンニ・スキッキ』、スウェーデン・マルメ歌劇場でのドビュッシー作曲『ペレアスとメリザンド』など、様々な音楽でも実力を発揮。『ペレアスとメリザンド』はDVDでリリースされており、映画「ミルピエ パリ・オペラ座に挑んだ男」(2015/フランス)にも指揮で参加しています。ぜひその手腕をお確かめください!
そして、三島由紀夫の愛読者でもあるというパスカル。オペラ『金閣寺』はその意味でパスカル本人も演奏を熱望した作品でした。演出の宮本亜門とも、昨年末、パリで打ち合わせをして意気投合。
今、世界に向かって黛敏郎『金閣寺』の音楽を奏でることに最もふさわしい指揮者であるでしょう。
パリにて マキシム・パスカルと宮本亜門
東京公演の後は、香港に移り、香港アート・フェスティヴァルに初登場予定。3月2日、3日、ベルリオーズ没後150年記念として、グザヴェエ・ロトの設立した話題の楽団ル・シエクルと共に「幻想交響曲」、「レリオ」、「イタリアのハロルド」などオール・ベルリオーズ・プログラムを指揮します。そして、今年もベルリン州立歌劇場、ミラノ・スカラ座に再招聘が決まっています。
世界的にも目が離せない指揮者のひとり、マキシム・パスカルのタクトにどうぞご期待ください。
▼オペラ『金閣寺』公演情報ページはこちら
・2019年2月公演 黛 敏郎『金閣寺』 - 東京二期会オペラ劇場
2019年2月22日(金)18:30、23日(土)14:00、24日(日)14:00 東京文化会館大ホール
指揮:マキシム・パスカル、演出:宮本亜門、管弦楽:東京交響楽団、合唱:二期会合唱団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益社団法人日本演奏連盟
●お問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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