クラシック界のフレッシュなアーティストを紹介するNHK-FM「リサイタル・ノヴァ」に、二期会のニューフェイス隠岐彩夏(おき あやか)が登場。
隠岐は昨年、日本音楽コンクール声楽部門第1位に輝き、一躍注目を集めたソプラノ。今回は、大切にしているシューマンの歌曲を中心にしたプログラムを披露します。
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【隠岐彩夏メッセージ】 はじめまして、今年から二期会に入会させて頂きました隠岐彩夏と申します。 この度日本音楽コンクールをきっかけに、NHK-FMのリサイタル・ノヴァに出演させて頂きました。ソロを録音するということは今回が初めてで、いつもはお客様から力を頂いて歌っていると感じる私にとっては、誰もいないところに向かって歌うのは少し戸惑いがあったのですが、そんな私の前には、番組のために情熱を注ぐスタッフのみなさんがいて、自然とリラックスでき、気持ちを集中させていくことができました。 |
全部で10曲歌わせて頂きましたが、どれも大好きな曲を選曲させて頂きました。みなさんにも気に入って頂けたら嬉しいです。伴奏をしてくださった千葉かほる先生には学生時代からお世話になっており、今回も全てを包み込むような瑞々しいピアノでご一緒してくださいました。
今後ですが、今まで宗教曲のコンサートに出演する機会の方が多く、なかなかオペラを一本通すという機会がなかったのですが、この夏、少し長めのイタリア滞在を通して、現地のマエストロから声とレパートリーについて教えて頂いております。私がやりたかった役もその中にたくさん入っていて、特に『ラ・ボエーム』のミミや『トゥーランドット』のリューをやろうと言って頂き、今まさにピアニストと共に勉強しています。他にも『ジャンニ・スキッキ』のラウレッタ、フランスものの『ファウスト』マルゲリータや『カルメン』のミカエラもいいとのことで、勉強するのが楽しみです。
マエストロのレッスンはイタリアの香りがプンプンしていて、一緒に歌うだけで熱くなりすぎて涙が出てきてしまいました。ピアニストは日本語を使いながら優しく接してくださいますが、レッスンが始まると暗譜でオペラ一本を弾いてしまい、その迫力と音楽には呆気にとられてしまうほどです!
少し話が逸れてしまいましたが、これからの5年、10年をしっかりと見据えて、色んなものを歌いたい、演じたい気持ちをうまくコントロールしながら、自分の最善を尽くし、前進していきたいと思います。
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◆◆◆ 放送情報 ◆◆◆
NHK-FM「リサイタル・ノヴァ」
放送日時:
・2017年6月11日(日) よる20:20~20:55
・2017年6月16日(金) あさ9:20~9:55[再放送]
出演:隠岐彩夏(ソプラノ)、千葉かほる(ピアノ)、本田聖嗣(司会)
プログラム:
・クララ・シューマン
「僕は暗い夢の中に立っていた」
・シューマン
『ロマンスとバラード』第4集より 「兵士の花嫁」 op.64-1
『フォン・デア・ノインの6つの詩による歌曲』より 「バラさん、バラさん」 op.89-6
歌曲集『ミルテの花』 op.25より
15. 「私の心は重く」(バイロン「ヘブライの歌」より、J.ケルナー独語訳)
16. 「謎」
17. 「ヴェネツィアの歌I “静かに舟を”」
18. 「ヴェネツィアの歌II “広場を風が”」
『歌曲集第2集』より 「愛の歌」 op.51-5
『歌曲集第4集』より 「夜の歌」 op.96-1
ほか
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・ノヴァの皆さん|リサイタル・ノヴァ - NHKオンライン
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隠岐彩夏 (おき あやか) ソプラノ
青森県五所川原市出身。岩手大学教育学部芸術文化課程音楽コース卒業後、東京藝術大学大学院音楽研究科修士課程、博士後期課程(独唱)修了。R.シューマンの歌曲を研究し博士号(音楽)取得。2016年第85回日本音楽コンクール声楽部門第一位、岩谷賞(聴衆賞)、E.ナカミチ賞受賞。
2014年度三菱地所賞受賞。2013年Théâtre Lyrichorégra 20主催国際オペラガラコンサート(於カナダ・モントリオール)日本代表。2009年第20回友愛ドイツ歌曲コンクール第一位、文部科学大臣賞受賞。副賞としてウィーン(ベーゼンドルファーホール)にてリサイタルを行う。これまでに、神奈川フィル、東京シティ・フィル、東京フィル、山形交響楽団、ライプツィヒ・バロックオーケストラ、バッハ・カンタータ・アンサンブル、セントラル愛知交響楽団等と共演している。現在、東京藝術大学音楽学部声楽科助手。
二期会会員
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・隠岐彩夏official site