2016年01月13日のエントリー

二期会アーティストCD紹介~ソプラノ斉藤京子「白く」がレコード芸術2016年1月号の準特選盤に

昨年12月4日にリリースされたソプラノ斉藤京子の「白く」が2016年1月「レコード芸術」準特選盤に選ばれました。
日本歌曲史上の孤峰『白く』の鮮烈な歌唱。歌曲は「詩」を歌う芸術なのだということを痛感させてくれる一つの到達点がここにある――林 望
ソプラノ斉藤京子は、瀬山詠子、塚田佳男等に師事。2002年第13回奏楽堂日本歌曲コンクールにて第2位、第14回新・波の会日本歌曲コンクールにて第1位及び四家文子賞を受賞。近年も奏楽堂日本歌曲コンクール作曲部門、牧野由多可賞コンクールでの入賞作品の初演、さらに日本歌曲振興会や二期会日本歌曲研究会等で小林秀雄、香月 修、原 久貴、常磐津文字兵衛、小山順子、大家百子等の作品初演を務め、音友シリーズコンサート<日本歌曲に求める無限の楽しみ>等でも高い評価を得てきました。
この度のCDリリースにあたっては、作家で国文学者であり、ご自身もバリトンとして20年以上声楽の演奏を続けている林 望氏がプロデュースに加わり、昭和時代初期の日本の詩人・左川ちかの詩に三善晃が作曲した歌曲集「白く」をタイトルに、ブックレットの冒頭には作曲家の小林秀雄氏による祝辞や林氏による‘日本歌曲を「歌う」ということ’という意義深い文章が記されています。
厳選して収められた曲は、山田耕筰作曲、北原白秋作詩の歌曲集「AIYANの歌」、畑中良輔作曲・八木重吉作詩「五つの歌」、大中 恩、武満 徹の作品に加え、斉藤が前田佳世子氏に作曲を委嘱した「ヒスイ」(寺山修司作詩)、林 望氏の詩に近藤春惠氏が新たに作曲した「げんげ田の道を」、さらには、2012年の二期会日本歌曲研究会演奏会で演奏するために小林秀雄氏に作曲を委嘱した「窓辺に凭(よ)りて」(立原道造作詩)、そして歌曲集「白く」(白く、他の一つのもの、むかしの花、Finale)へと終
結し、大正、昭和、平成の時代を色濃く映し出す構成となっており、日本歌曲の魅力と芸術の高みに挑む、斉藤京子の芸術家としての矜恃が示されています。透明感ある明瞭な日本語の発音とたおやかな中にも凛とした歌唱が音楽と詩の美しさを発見させ、緻密で精緻なテクニックでよりそう長尾洋史のピア
ノとともに聴く者の心を芸術の高みと別世界へと誘う稀有な名盤に仕上がりました。

201601_saitou_kyouko.jpg ▼▲▼ CD情報 ▼▲▼
白く SHIROKU - The Modern Japanese Song Collection 斉藤京子
ディスククラシカ ジャパン
2015年12月4日発売/DCJA-21031/2,500円(税別)
斉藤京子(ソプラノ)、長尾洋史(ピアノ)
2015年5月,7月録音/相模湖交流センター多目的ホール
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CDラインナップ/斉藤京子/白く SHIROKU - DISC CLASSICA

【収録曲】
 ・「AIYANの歌」 ~北原白秋 詩/山田耕筰 曲
   I. NOSKAI II. かきつばた III. AIYANの歌 IV. 曼珠沙華(ひがんばな) V. 気まぐれ
 ・鐘が鳴ります ~北原白秋 詩/山田耕筰 曲
 ・秋の夜 ~長田秀雄 詩/山田耕筰 曲
 ・からたちの花 ~北原白秋 詩/山田耕筰 曲
 ・「五つの歌」 ~八木重吉 詩/畑中良輔 曲
   ・秋の空 ・素朴な琴 ・秋 ・雨 ・夕焼
 ・「五つの抒情歌(その1)」より ~三木露風 詩/大中 恩 曲
   V. ふるさとの
 ・恋のかくれんぼ ~谷川俊太郎 詩/武満 徹 曲
 ・ヒスイ ~寺山修司 詩/前田佳世子 曲
 ・げんげ田の道を ~林 望 詩/近藤春恵 曲
 ・窓辺に凭(よ)りて ~立原道造 詩/小林秀雄 曲
 ・「白く」 ~左川ちか 詩/三善 晃 曲
   ・白く ・他の一つのもの ・むかしの花 ・Finale
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