2015年12月03日のエントリー

声の饗宴!イタリアオペラの醍醐味満点
東京二期会2016年2月公演G.ヴェルディ『イル・トロヴァトーレ』

女と男が愛と憎悪をひたすらに歌い上げる『イル・トロヴァトーレ』は、ヴェルディの数ある傑作の中で、最も声の饗宴を楽しめる作品といえるでしょう。
4役の主要ソリストにはそれぞれすばらしく印象的なアリアが用意されていますので、今回はそれをご紹介。
201512_il_trovatore.jpg 【人物相関図】
マンリーコは・・・
後述のレオノーラの恋人で、運命のいたずらからアズチェーナに息子として育てられました。実はルーナ伯爵の実弟なのですが、そうとは知らずレオノーラを巡って伯爵と激しく争います。
当演目の題名役たるマンリーコはテノール役の花形の一つ。第3幕の激情的なアリア“見よ、恐ろしい炎を”(Di quella pira)は、このオペラのハイライトと言うべき曲。
レオノーラは・・・
マンリーコの恋人で、舞台となるスペインのアラゴン公爵付きの女官で、『椿姫』のヴィオレッタや、『リゴレット』のジルダのように、意志の強い女性です。
レオノーラには2曲の大きなアリアがあり、第1幕“あれは静かな夜だった”(Tacea la notte placida)と、第4幕“恋はばら色の翼に乗って”(D'amor sull'ali rosee)は共に場面は違えど愛するマンリーコへの思いが強く込められた名曲です。
ルーナ伯爵は・・・
レオノーラに横恋慕するアラゴンの貴族です。敵役ではあるのですが、本質的に誇り高く、決して悪人ではありません。マンリーコを探し続けていた実の弟と気付かず、最終的には処刑命令を下してしまう、ある意味一番過酷な運命を背負っている役柄です。
第2幕の“君がほほ笑み”(Il balen del suo sorriso)はレオノーラへの真摯な思いが胸を打ちます。
アズチェーナは・・・
先代のルーナ伯爵に母親を殺されその復讐を果たすことを胸に秘めた、この物語の端緒を担う人物です。当初は復讐のためのコマとして育てたマンリーコに愛情を持ってしまっている節があり、物語に複雑さを与える役どころ。
第2幕のアリア“炎は燃えて”(Stride la vampa!)はこのオペラの悲劇を生む火刑の炎や、彼女の復讐の思いを込めた曲で、アズチェーナの最大の聞かせどころでもあります。
公演では名アリアの数々にどうぞご注目下さい!
★ナクソス・ミュージック・ライブラリで楽曲を試聴いただけます>>NML_trovatore.jpg

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PDFちらし
■■■ 公演情報 ■■■
パルマ王立歌劇場とヴェネツィア・フェニーチェ劇場との提携公演
《東京二期会オペラ劇場》
G.ヴェルディ『イル・トロヴァトーレ』
オペラ全4部・日本語字幕付き原語(イタリア語)上演
日時:2016年2月
     17日(水) 18:30開演
     18日(木) 14:00開演
     20日(土) 14:00開演
     21日(日) 14:00開演
会場:東京文化会館 大ホール
料金:S席13,500円~C席8,000円
指揮:アンドレア・バッティストーニ
演出:ロレンツォ・マリアーニ
管弦楽:東京都交響楽団

▼キャスト一覧、チケット情報等、公演詳細はこちらをご覧ください
2016年2月公演 G.ヴェルディ『イル・トロヴァトーレ』 - 東京二期会オペラ劇場

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小学生の頃の夢を実現させた若きアーティスト
ソプラノ古沢綾乃&ソプラノ和田しほり アルテリーベ東京でのコンサート

来週12月7日(月)、新橋の老舗音楽レストラン「アルテリーベ東京」に出演するのは、今年二期会オペラ研修所を修了して入会した二人のソプラノ、古沢綾乃と和田しほり。
待ち遠しいクリスマスにもちなんだナンバーと、二人それぞれが得意とするレパートリーで織りなすプログラムで、オペラの本場イタリア、ドイツのお料理とともにおもてなしいたします!
コンサートにむけて、二人に話をききました。

――歌手になったきっかけは?
和田: 小学1年生でピアノを始め、ピアノを声楽家でソプラノの先生に教わってしました。発表会などで先生が歌われているのを見て、オペラというものを初めて知りました。
それから私は歌を歌いたいという思いが出てきました。
古沢: 私は小学6年の時です。当時、名古屋で活躍していたソプラノ歌手に一目(耳?)惚れしました。楽屋で握手してもらっては泣き、手紙を送り続け……
音楽が好きな子供ではありませんでしたが、その方と共通の音楽のお話がしたい!!! という思いだけでピアノを習い、クラリネットをはじめ、ついには歌まで始めてしまいました……!

――アルテリーベ東京でのプログラムについて。
和田: 12月ということで、たくさんのクリスマスソングもご用意しております。
古沢: ソロではオランピアのアリアを歌います! また、クリスマスソングは、超絶技巧を散りばめた華やかなアレンジのものを選びました!
日本語での歌唱も多く、面白い(?!)トークつきなので、クラシックが初めての方でも親しみやすいプログラムとなっています。クリスマスの素敵なひとときをお届けできるよう努めます‼
和田: 月曜の夜、 お仕事のお疲れなどを忘れて頂いて、少しのお時間音楽とお食事で楽しんで頂ける様に心を込めて歌わせて頂きます♬

――これから広げていきたい役や曲はどのようなものでしょうか。
古沢: オペラでは、ジルダなどコロラトゥーラの役柄に挑戦したいです。
また、ドイツリート、日本歌曲を歌っていきたいです。
和田: これかれ年齢を重ねていく上で、プッチーニの抒情的に奥の深い女性の歌が表現できるソプラノ歌手になっていきたいです。

小学生の頃に出会った声楽家との出会いから、夢を実現させた古沢と和田による、スタートしたばかりの一歩ともいえるこの度のディナーコンサート。
クリスマスシーズンに相応しい夢のあるひとときを、どうぞ。

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ソプラノ
古沢綾乃
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ソプラノ
和田しほり
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ピアノ
髙田恵子

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 第80回 月曜フレッシュコンサート
Regalo di Natale per voi ~クリスマスプレゼントをあなたに~

日時:2015年12月7日(月) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,141円(ビュッフェ・飲み放題付)
出演:古沢綾乃(ソプラノ)、和田しほり(ソプラノ)、髙田恵子(ピアノ)
予定プログラム:
  J.シュトラウス『こうもり』より 「侯爵様あなたのようなお方は」
  R.シュトラウス『アラベラ』第1幕より 二重唱
  〈クリスマスソング集〉「アヴェ・マリア」「きよしこの夜」   …ほか
さあ、「月曜日は、新橋で、オペラ」!
▼イベントの詳細・お問合せ・ご予約はこちら
アルテリーベ東京 TEL. 03-3519-7007

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