2015年01月13日のエントリー

2月公演G.ヴェルディ『リゴレット』
~「リゴレットに聞く」その1:成田博之

2015年2月19日に幕を開ける、東京二期会オペラ劇場G.ヴェルディ『リゴレット』。
公演に向けて順調に稽古が進む中、二人のタイトルロールにお話を伺いました。
今回の「リゴレットに聞く」は、成田博之がヴェルディ・オペラのバリトン役を代表する「リゴレット」への思いをお届けします。
narita_hiroyuki_201405.jpg 成田博之
【リゴレットとの出会い】
2015年2月『リゴレット』タイトルロールを歌わせていただくことになり、とても嬉しいです。
中学生の時、NHKイタリア歌劇団で来日していたアルド・プロッティの演奏を、テレビで見たのが最初の『リゴレット』です。プロッティは、バック転をしながら歌ったりする、アクティヴなリゴレットなのですが、有名なリゴレットのアリア「悪魔め、鬼め」は、中学生ながら、なんて激しくて切ない曲なんだろう、と今もその思い出が続いています。
高校生になった時、今度は『リゴレット』のレコードを手に入れ、学校の勉強をしながら毎日聴きました。『リゴレット』は最初から最後まで、ジルダが死ぬところまで、飽きることがなく、何回も何回も聴きました。イタリア歌劇団の公演というのは、僕にとって、スタートだったんですね。マリオ・デル・モナコのオテッロ、アンドレア・シェニエ、先ほどのプロッティのリゴレット、そういった名ステージすべて、大切な思い出です。
ですから、今回、そのリゴレットを歌うということをとても幸せに思います。
【名バリトン、エットレ・バスティアニーニへの思い】
大学時代には、本当にたくさんのオペラを観たり、聴いたりしましたが、僕の大好きなエットレ・バスティアニーニの声に出会ったのもその頃です。
彼のリサイタルを収録したレコードがあり、これを聴いたために、僕は歌を勉強し、本日まできたようなものです。レコードは、ピアノ伴奏でしたが、バステイァニーニのステージは白熱していて、こんなにエネルギッシュに歌えるバリトンって、なんて素晴らしいのだろう、と思いました。
それからいろんなバリトンを聴きました。カップッチッリ、シェリル・ミルンズなどなど、素晴らしい録音がたくさんあって、みんなリゴレットを歌っていましたね。ずっと憧れの役でもありました。
ですから自分がこの年齢になり、リゴレットが歌える、というのは幸せです。
【バリトン歌手としての挑戦】
自分の中に「理想のリゴレット」がいっぱいあって、リゴレットを演じる、というのは自分にとって挑戦でもあります。
ヴェルディの曲は、楽譜を見ていただくとよくわかると思うのですが、歌い手に挑戦してきます。自分がどのくらい戦えるか、という一面もあるのです。
そして、今回が初めてといえる「お父さん役」です。音楽が父親としての悲哀、悲しさを表現していますが、いかに今、自分が持っている声でそのリゴレットを表現できるか、ということも挑戦になってきます。

      *     *     *
アルド・プロッティ(Aldo Protti)、ピエロ・カップッチッリ(Piero Cappuccilli)、シェリル・ミルンズ(Sherrill Milnes)等、劇場のスター歌手として輝き、素晴らしい声を聴かせた名バリトンに憧れ、自身もバリトン歌手として、ステージに立つ成田博之。ヴェルディのバリトンの中でも特別に大切な役として、心にあたためてきた、リゴレット役。ついに今年、そのリゴレットを歌うことになり、何度も幸せに思う、と成田は語っています。
ヴェルディが苦労して作り上げた『リゴレット』。当時の厳しい検閲を突破するために考え抜き、完成させたこの『リゴレット』。イタリアオペラの真髄といってよい作品と思います。
どんなリゴレット、成田博之になるか、お楽しみに!
皆様のご来場をステージでお待ちしています!

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2015年2月公演 G.ヴェルディ『リゴレット』 - 東京二期会
▼お問合せ・チケットご予約はこちら
二期会チケットセンター Tel. 03-3796-1831
 (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00)

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1/21(水)は、アグネスホテル東京で『リゴレット』!

1月21日(水)は、飯田橋にある都会のオアシスのようなプチ・ホテル&アパートメント、アグネスホテル東京のランチタイムコンサート。久しぶりに二期会アーティストが登場します!
出演は、ソプラノ宇佐美悠里(うさみ ゆり)とバリトン杉浦隆大(すぎうら たかひろ)、ピアノ三澤志保(みさわ しほ)。
201501_usami_yuri01.jpg 201501_sugiura_takahiro01.jpg 201501_misawa_shiho.jpg
写真左から、宇佐美悠里、杉浦隆大、三澤志保
二期会では、二期会オペラ研修所を優秀な成績で修了し二期会会員となった1年目のシーズンに、いくつかのステージや実地研修の機会を用意していますが、オペラ本公演のアンダースタディもそのひとつ。
宇佐美と杉浦は、昨年春、研修所第57期マスタークラスをともに修了しました。そして、今年2月『リゴレット』公演のアンダースタディに選ばれ、現在、本公演キャストとともに稽古に参加中。杉浦はリゴレット、宇佐美はジルダと、それぞれの役を学んでいます。
201501_usami_yuri02.jpg 右が宇佐美
201501_sugiura_takahiro02.jpg
2014年3月 二期会オペラ研修所修了試演会(Hakuju Hall)から
さて、今度のランチタイムコンサートでは、その『リゴレット』からリゴレットとジルダのアリア、重唱をプログラムに入れました。稽古の成果をどうぞお聴きください!
また、人気のアグネスホテルのランチを予約すると、コンサート会場も優先席をご用意いただけるとのこと。オペラとフレンチで優雅なお昼を過ごされてみてはいかがでしょうか?
■■■ 公演情報 ■■■
アグネスホテル東京 ランチタイムコンサート 第118回
日時:2015年1月21日(水) 12:00~12:30
会場:アグネスホテル東京(飯田橋駅[JR西口/東京メトロB3出口]から徒歩5分)
料金:入場無料
出演:宇佐美悠里(ソプラノ)、杉浦隆大(バリトン)、三澤志保(ピアノ)
予定プログラム:
   モーツァルト オペラ『魔笛』より「パパパ…」(宇佐美、杉浦)
   モーツァルト オペラ『フィガロの結婚』より「恋人よ、早くここへ」(宇佐美)
   モーツァルト オペラ『コジ・ファン・トゥッテ』より「多くのご婦人がた、あなた方は」(杉浦)
   ヴェルディ オペラ『リゴレット』より
        「慕わしき御名」(宇佐美)
        「悪魔め、鬼め」(杉浦)
        「お父さま!~ 愛しい娘!」(宇佐美、杉浦)
▼ランチも人気!アグネスホテルで過ごす優雅なお昼のひとときを
アグネスホテル東京イベント情報 - アグネスホテル東京

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