2008年2月2日・3日、『ばらの騎士』於:びわ湖ホール
今回のアンドレアス・ホモキ演出は、ベルリン・コーミッシェ・オーパーで2006年4月に制作され、その後も再演を重ねています。今回、びわ湖ホール芸術監督の沼尻竜典氏の熱意によって、びわ湖ホール、神奈川県民ホール、東京二期会の共同制作が実現しました。また、ホモキ自身も1ヶ月にわたり来日し、東京及び関西で稽古を行いました。
以下、今回の公演写真をご覧ください。(画像をクリックすると拡大表示されます)
写真提供:びわ湖ホール
ホモキ演出の舞台。シンプルな装置であるが、音楽、歌詞にぴたりと合った登場人物の動き、巧みな照明により、次第に陰翳を帯びていく。
[2月2日組]
元帥夫人(=岡坊久美子)の若い恋人、オクタヴィアン<ロフラーノ伯爵>(=加納悦子)は、突然のオックス男爵(=マルクス・ホロップ)の訪問で、夫人の寝室を抜け出せず、いたずら心で新入りの小間使いに変装する。女好きのオックスは、オクタヴィアンとは知らずにこのかわいらしい小間使いを気に入ってしまう。
[2月2日組]
元帥夫人を公式訪問する3人のみなしご。今回は脇役陣のアンサンブルも高い評価を得た。
[2月3日組]
元帥夫人(=佐々木典子)の正装。フープの張った光沢のある大きなドレス。しかしどこか時代に取り残されたようなスタイルでもある。
[2月2日組]
ロフラーノ伯爵の姿に戻ったオクタヴィアンは、元帥夫人のところに戻って来るが、物思いに沈む元帥夫人は一人にしてほしい、と言ってしまう。
[2月3日組]
オクタヴィアン(=林美智子)とゾフィー(=澤畑恵美)の出会い。すべての時が止まったような美しさ。
[2月3日組]
オクタヴィアンは、下品なオックス男爵(=佐藤泰弘)にだんだん我慢がならなくなって、ついには剣を抜いてしまう。この大立ち回り、林の華麗な剣さばきも見事でした。
[2月2日組]
下品で粗野で、身分ばかりひけらかすオックス男爵とは結婚したくない、というゾフィー(=幸田浩子)。幸田は、可憐でひたむき、純粋なゾフィーをはつらつと演じた。
[2月3日組]
ゾフィーとオクタヴィアンの恋を見抜き、身を引く決心の元帥夫人。悲しみとも諦めとも、また愛とも言えず、複雑な感情。この元帥夫人には、客席から深い共感が寄せられ、大きな拍手が起こった。
[2月3日組]
カーテンコールより
本プロダクションは3月22日(土)・23日(日)に神奈川県民ホールでも上演されます。
『ばらの騎士』公演詳細